残高スライド方式について詳しく解説!カードローンの返済方法を理解しよう
カードローンには様々な返済方法がありますが、 ほとんどのカードローンでは残高スライド方式が採用されています。そもそも残高スライド方式とは、どんな返済方法なのか分からない方も多いことでしょう。
本記事では、残高スライド方式というカードローンの返済方法、残高スライド方式のメリットやデメリットなどについて解説していきます。
少しでも有利にカードローンを利用できるよう、カードローンにおける返済方法の仕組みや残高スライド方式を理解していきましょう。
カードローンの返済方法は主に8種類ある
カードローンの返済方法には、多くの種類があります。主に下記の8種類のうち、いずれか採用されていることがほとんどです。
- 元利定額リボルビング方式
- 元金定額リボルビング方式
- 元利定率リボルビング方式
- 元金定率リボルビング方式
- 残高スライド元利定額リボルビング方式
- 残高スライド元金定額リボルビング方式
- 残高スライド元利定率リボルビング方式
- 残高スライド元金定率リボルビング方式
このように、カードローンの返済方法には覚えられないほど、たくさんの返済方法があります。
しかし、難しく考える必要はありません。実はほとんどのカードローンで採用されている返済方法は、本記事で解説する「残高スライド方式」となっています。
また、そのほかの返済方法についても分かりやすく解説していきますので、本記事を読み終える頃にはカードローンの返済方法についての理解も深まることでしょう。
カードローンの残高スライド方式とは?
まずは、ほとんどのカードローンの返済で採用されている、「残高スライド方式」について確認していきます。
借入残高で返済額がスライドする返済方法
カードローンの残高スライド方式とは、この名称の通り「カードローンの残高によって返済額がスライドする返済方法」となります。つまり、借り入れ残高によって返済額が調整されるため、返済が進むと毎月の返済額がスライドして減っていく返済方法です。
この残高スライド方式で決められた返済額は、一般的には「ミニマムペイメント」と呼ばれていて、毎月最低限返済が必要な金額となります。
ある消費者金融業者の例を挙げて、この残高スライド方式のサンプルを確認してみましょう。
なお、ほとんどのカードローンで適用されている残高スライド方式とは、「残高スライド元利定額返済方式」となっています。
借り入れ残高 | 毎月の返済額 |
---|---|
100万円以内 | 1万円 |
100万円超~200万円以内 | 2万円 |
200万円超~300万円以内 | 3万円 |
300万円超~400万円以内 | 4万円 |
400万円超~500万円以内 | 5万円 |
借り入れ残高によって毎月の返済額が異なり、借り入れ残高に比例して毎月の返済額が高額となっているのが確認できます。
このような毎月最低限返済が必要な金額のことをミニマムペイメントと言います。
ほとんどのカードローンでは、ミニマムペイメントの返済の他に、手持ちの資金が余った時などに追加で返済できる「随時返済」という返済方法も用意されています。
残高スライド元利定額返済方式とは?
残高スライド元利定額返済方式は、長い名称なので読み上げるのも難しいのですが、実は分かりやすく言葉を分解できます。
残高スライド + 元利 + 定額返済 + 方式
それぞれの項目と内容を確認していきましょう。
名称 | 内容 |
---|---|
残高スライド | 残高によってスライドする。この場合は、借り入れ残高によって返済額が調整され、残高が減るほど返済額が減っていく。 |
元利 | 元金+利息のこと。返済額の中に元金と利息が含まれることを指す。 |
定額返済 | 毎月決まった返済額のこと。 |
方式 | 返済する方法。 |
残高スライド元利定額返済方法とは、このように言葉を分解すると分かりやすくなります。
カードローンで提供されている返済方法の内容がわからない場合は、言葉を分解してみましょう。
残高スライド方式には様々な呼び名がある!
残高スライド方式ですが、「残高スライド元利定額返済方式」という呼び名だけでなく、提供している金融業者によっても様々な呼び名があります。
- 残高スライド元利定額リボ
- 定額リボルビング方式
- 残高スライド返済方式
- 借入後残高スライド定額リボ
上記は一例ですが、全て残高スライド元利定額返済方式となっているため、注意しておいてください。
また、呼び名が大きく異なる場合は返済方法が違うこともあるため、前もって借入先の金融業者へ確認しておきましょう。
カードローンの残高スライド方式のメリットとデメリット
カードローンの残高スライド方式(残高スライド元利定額返済方式)のメリットとデメリットをそれぞれ確認していきましょう。
残高スライド方式(残高スライド元利定額返済方式)のメリット
毎月の返済負担額を少額に抑えられる
残高スライド方式では、毎月少額の返済負担額で済む場合がほとんどとなっています。100万円以下のキャッシングであれば、毎月1万円程度で済む場合が多いです。
ただし、数百万円単位でキャッシングしている人は、5万円~10万円前後の高額な返済となってしまう恐れもあります。
残高スライド方式は少額の返済で済むため、家計への負担も小さいので毎月しっかりと返済を続けやすく、カードローン利用時の大きなメリットとなるでしょう。
残高スライド方式(残高スライド元利定額返済方式)のデメリット
- 少額の返済で長期的な返済となる場合も
- 現在の借り入れ残高が把握しにくい
少額の返済で長期的な返済となる場合も
カードローンの残高スライド方式では、毎月少額の返済で済んでしまうので、元金をなかなか減らせない可能性があります。
元金が減らない=借金が減らないため、長期的な返済となってしまう恐れがあります。毎月の返済額と、返済にかかる期間をしっかりと把握しておきましょう。
現在の借り入れ残高が把握しにくい
カードローンは、限度額以内であれば何度でもお金を借りられます。しかし、残高スライド方式での返済の場合は、毎月一定額の返済となるため、現在借りているお金の総額を把握しにくいというリスクも生じます。
初回に10万円しか借りず、その後は数回借り入れをして気がつけば100万円近くの借金になった、というようなことは珍しくありません。
このように、カードローンでの借り入れ金額が把握しにくくなるため、自宅に届く利用明細書やウェブ明細書でしっかりと借り入れ残高を確認しておきましょう。
カードローンの返済には随時返済も併せて行う!
カードローンの残高スライド方式では、随時返済も併せて行える場合がほとんどです。つまり、残高スライド方式の少額の返済だけでは、「元金(=借金)がなかなか減らない」「返済期間が長期化する」というようなデメリットがありました。
そのため、お金に余裕のあるタイミングで返済可能な「随時返済」を利用することをおすすめします。
カードローンの随時返済を利用するには?
カードローンの随時返済は、毎月の残高スライド方式の定額返済を済ませた後から利用できます。
例えば毎月の定額返済が5000円ある場合、5000円を返済した後、手持ちの資金に余裕がある場合に追加で返済が可能です。
随時返済を利用すれば元金をスピーディーに繰上げ返済できるため、返済期間をかなり短縮させることも可能になります。
残高スライド方式は、家計が苦しいというような人にはとても使いやすい返済方法ですが、お金に余裕のあるタイミングでは必ず随時返済を行うようにしてください。
カードローンの返済方法に関する用語と内容まとめ
カードローンの返済方法で使われる用語の解説をまとめてみました。
リボルビング払い
主にリボ払いと略されることが多い。毎月決められた金額を返済していく方法。カードローンでの返済は基本的に全てリボ払いとなる。
ミニマムペイメント
リボルビング払いで返済する毎月の最低限の返済額をミニマムペイメントと呼ぶ。
スライド
借り入れ残高などによって、返済額などがスライドし減額や増額すること。
元金
元金とは、借り入れ残高のこと、借金。「元金返済」方式では、決まった元金 + 利息となり、返済を進めて行くほど返済額が小さくなる。
元利
元金 + 利息のこと。「元利返済」方式であれば、毎月の返済額は一定で、返済額の中に元金と利息が含まれる。ただし、元金がなかなか減らず、借金が長期化してしまう可能性もある。
定額
決まった金額。
定率
決まった割合。例えば、「定率リボルビング方式」で残高の3%が定率となっている場合、100万円借りていると3%の「3万円」が返済額となる。利率は同じだが、毎月の返済額が変動していく点には注意。
まとめ
カードローンの残高スライド方式はうまく利用しよう
この記事では、ほとんどのカードローンで採用されている「残高スライド方式」について中心に解説してきました。
カードローンの残高スライド方式では、毎月の返済額が少額となるため毎月元金の返済が少なく、借金完済まで長期化してしまう恐れがあります。
カードローンの返済を長期化させないためにも、お金に余裕のあるタイミングで繰り上げ返済(=随時返済)を行い、早めの完済を狙いましょう。
残高スライド方式をうまく利用し、カードローンのキャッシングを上手に活用してみてくださいね。