年金受給者でもキャッシング枠が貰える? 年金で生活している方がお金を借りる方法
現在年金で生活している方の中には、手持ちの生活資金が足りなくなって、「次の年金給付までの一時的なお金を借りたい」と考えている方もいるでしょう。
そこで本記事では、「年金受給者でもカードローンでキャッシングできるのか?」 、「年金受給者がキャッシング枠を得る方法」、「年金受給者がお金を借りる時に注意したいポイント」などについて詳しく解説します。
年金受給者の方は、ぜひ本記事を参考にしながらキャッシングを成功させてください。
目次
年金受給者はカードローンでキャッシング枠を貰える?
一般消費者がお金を借りやすいのは消費者金融カードローンや銀行カードローンですが、年金受給者でもカードローンを利用できるのでしょうか。
年金受給者は消費者金融カードローンでキャッシング枠を貰えるのか
まず、年金受給者の消費者金融カードローン・キャッシングについて解説します。消費者金融は法律上で貸金業者に分類され、「貸金業法」という法律が適用されています。この貸金業法には、「総量規制」という項目があります。
消費者金融に適用される総量規制
消費者金融に適用される総量規制とは、「貸金業者は利用者の年収の3分の1超のお金を貸してはいけない」と貸付額が制限されている法律のことです。
年金は総量規制の対象になる?
総量規制の基準となる「年収」には、定期的な収入として法令に定められている以下のものがあります。
(1)給与
(2)年金
(3)恩給
(4)定期的に受領する不動産の賃貸収入(事業として行う場合を除く。)
(5)年間の事業所得(過去の事業所得の状況に照らして安定的と認められるものに限る。)
上記以外の収入(例えば、宝くじや競馬等による一時的な収入)は、貸金業法上、年収には含まれません。
出典:貸金業法について
貸金業法の公式サイトには、「年金=収入として認めている」との記載があります。つまり貸金業法では、年金受給者が消費者金融でキャッシング枠を得る=お金を借りることを制限していません。
消費者金融カードローンの申し込み対象年齢は?
ただし、各カードローンには申し込み対象年齢が設定されています。各消費者金融カードローンのキャッシング枠の申し込み対象年齢を下記にまとめてみました。
消費者金融カードローン名 | 申し込み対象年齢 |
---|---|
アイフル | 満20歳以上満69歳以下 |
アコム | 満20歳以上満69歳以下 |
プロミス | 18歳以上74歳以下 ※高校生・定時制高校生・高等専門学校生・専業主婦は不可 ※18歳および19歳は、収入証明書類の提出が必須 ※収入が年金のみの方は申込み不可 |
SMBCモビット | 20歳以上74歳以下 ※収入が年金のみの方はお申込いただけません。 |
新生フィナンシャル レイクALSA | 満20歳以上満70歳以下 |
大手消費者金融のカードローンでは、ほぼ「満20歳以上満69歳以下」となっているため(レイクALSAでは満70歳以下)、年金の給付を受けている65歳〜69歳までの方は、消費者金融カードローンへの申し込みが可能です。
実際に年金受給者は消費者金融カードローンでお金を借りられるのか?
ただし、実際に年金受給者が消費者金融でキャッシング枠を得られるのかは、利用先の消費者金融の規定により異なります。
Q. 年金受給者でも契約はできますか?
A. 年金以外に安定した収入と返済能力を有する方で、当社基準を満たす方であればご契約いただけます。
※例えば、年金を受給しながらアルバイトや自営業をされている方など。
出典:アコム公式サイト
アコムの公式サイトでは、年金受給者がカードローンを利用するには「年金受給の他に安定した収入が必要」と記載があります。また、その他の消費者金融カードローンでも「年金受給者のみの収入の方」へは貸付を行っていないケースがほとんどです。
年金受給者が消費者金融カードローンのキャッシング枠を得るには、年金以外に「アルバイトやパートなどの安定した収入が必要」になるという点に注意してください。
年金受給者は銀行カードローンでキャッシングできる?
続いて、年金受給者が銀行カードローンを利用できるかどうか確認します。
銀行カードローン名 | 申し込み対象年齢 |
---|---|
三井住友銀行カードローン | 満20歳以上満69歳以下 |
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック | 満20歳以上満64歳以下 |
千葉銀行ちばぎんカードローン | 満20歳以上満64歳以下 |
楽天銀行スーパーローン | 満20歳以上満62歳以下 |
銀行カードローンによって、申し込み対象年齢は異なりますが、多くは「満20歳以上満64歳以下」になっています。
年金受給者は年齢的に銀行カードローンを使いにくい
年金受給は通常65歳からとなるため、申し込み対象年齢が64歳以下の銀行カードローンは原則利用できません(※満60歳〜満64歳の年金の繰り上げ支給を受けている方、または、満69歳まで申し込できるカードローンを除く)。
年金受給者は銀行カードローンの審査に通過できる?
一部の銀行カードローンでは満69歳以下の方が申し込み対象となるものもあり、年金受給者でも銀行カードローンへ申し込み可能です。
しかし、年金受給者はスムーズに銀行カードローンの審査に通過させるのは難しいでしょう。年金だけで生活している方は、仕事でお金を稼いでいる方よりも財力=返済能力が低いため、「キャッシングのお金を返済してもらえなくなる」ことを恐れて、銀行側が貸し渋る傾向があるためです。
年金受給者でもアルバイトやパートをしている方ならキャッシングしやすい
ただし、銀行カードローンも消費者金融カードローンと同じようにアルバイトやパート、自営業などで年金以外の収入がある方であれば返済能力を評価してもらえるため、グッと審査通過率が高まります。
年金受給者の方でどうしてもお金を借りたいという方は、「アルバイトやパートなどで年金以外の収入を得る」か、次の項目で解説する方法も参考にしてみましょう。
年金受給者はクレジットカードのキャッシング枠を利用できる?
主にショッピングに使うクレジットカードですが、現金を借りられる「キャッシング枠」というサービスもあります。
クレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠
クレジットカードには、店舗やネットショップでのお買い物等に利用する「ショッピング枠」と、現金を借りられる「キャッシング枠」があります。
キャッシング枠は、クレジットカード申請時に申し込んでおく必要があるのですが、一度キャッシング枠の審査に通過すれば、クレジットカードをカードローンと同じように利用できます。
ただし、キャッシング枠の限度額は10万円〜30万円とカードローンよりも低く設定される場合が多い点に注意しましょう。
カードローンでキャッシングできなかった場合は、クレジットカードのキャッシング枠を利用することも検討しましょう。
年金受給者でもクレジットカードは作れる
年金受給者でも新規のクレジットカード契約は可能です。ただし、クレジットカードはカードローンと同じように、申し込み対象年齢に制限が設けられている場合がほとんどです。
多くのクレジットカードでは、申し込み年齢は満69歳以下までとなっており、70歳を超えてしまうとクレジットカードを新規で契約できなくなる点に注意してください(一部の申し込み年齢が規定されていないクレジットカードは申し込みが可能です)。
年金受給者がクレジットカードのキャッシング枠を申請する時の注意点
また、年金受給者がクレジットカードのキャッシング枠へ申し込む時に、注意しておきたいポイントがいくつかあります。
申し込み書類に「年金受給者」の選択項目があるクレジットカードを選ぶ
年金受給者がクレジットカードへ申し込む時には、申し込み書類(またはインターネットの申し込みページ)の職業欄に「年金受給者」が記載されているものを選びましょう。
選択項目に「年金受給者」の記載があるクレジットカードは、年金受給者に対して積極的にクレジットカードの利用を勧めていると考えられ、審査通過を目指しやすい傾向があるためです。
キャッシング枠を申請すると審査通過が難しくなる恐れも
年金受給者でもクレジットカード契約時に申請すれば、現金を借りられる「キャッシング枠」を得られる可能性があります。ただし、キャッシング枠の申請=お金に困っているシニアの方、というように見られてしまうため、審査通過が難しくなるでしょう。
会社員時代からのクレジットカードならキャッシングの可能性も
ただし、会社員時代に作ったクレジットカードに「キャッシング枠」があれば、年金で生活している方でもお金を借りられる可能性があります。
過去にクレジットカードのキャッシング枠を申請した覚えがある方は、「まだキャッシング枠が残っているのか」をクレジットカードのマイページなどから確認してください。
※クレジットカードの利用状況などによって、クレジットカード会社から一方的にキャッシング枠が解約されている可能性もあるので注意。
年金受給者でも簡単にキャッシング枠を使える=お金を借りられる貸金業者には注意!?
年金の受給だけで生活している方は、「カードローン」や「クレジットカードのキャッシング枠」でお金を借りられる可能性はありますが、審査に通過させるのは難しい傾向があります。
年金受給者でも簡単にお金を貸してくれる貸金業者には注意!
このため、「年金受給者でも簡単にお金を貸してくれる」というような貸金業者があった場合は、 十分に注意する必要があります。
誰でも簡単にお金を貸してくれるのは「ヤミ金」の恐れあり
年金受給者の方でもブラックの方でも、誰に対しても簡単にお金を貸してくれる貸金業者は、違法の金融業者である「ヤミ金」の可能性があるためです。
ヤミ金は「キャッシングしたいけど審査に通らない」という年金受給者の方や、「お金を借りたくても何かしら問題があって借りられない…」というような立場の弱い方を騙そうと、甘い言葉でキャッシングを勧誘しています。
ヤミ金でお金を借りると法外な金利や恐喝まがいの取り立ても
もしヤミ金でお金を借りてしまうと、法外な高い金利(=トイチと呼ばれるような10日で1割の金利)が請求されたり、返済に遅れた場合に恐喝まがいの取り立てなどが行われる恐れがあります。
いくらカードローンやキャッシングの審査に通らなかったとしても、絶対にヤミ金だけは利用しないでください。ヤミ金を使うと大きなトラブルに巻き込まれてしまうでしょう。
少しでも怪しい業者だと感じたら、下記の金融庁のサービスで「金融庁へ貸金業者登録がある正規の貸金業者かどうか」を確認しましょう。
年金受給者でも安定した収入があればキャッシング枠を得られる!
本記事では年金受給者のキャッシング枠について詳しく解説してきました。
年金受給者でお金を借りたい方はアルバイトやパートの検討を
- 貸金業法では年金=収入と見なされる
- 年金だけの収入の方は消費者金融カードローンを使いにくい傾向がある
- 銀行カードローンは対象年齢が満64歳以下のサービスが多く年金受給者は申し込みにくい
- 年金だけの収入でもクレジットカードの審査通過を期待できる
- 年金だけの収入の方はクレジットカードのキャッシング枠をもらいにくい
- 年金受給者でもアルバイトやパートで収入があれば審査通過を期待
貸金業法では「年金」 を安定した収入として認めてもらえますが、実際に年金だけの収入の方が貸金業者(=消費者金融)のカードローン審査に通過させるのは難しい傾向があります。
また、銀行カードローンでも「年金」を収入として見なされますが、申し込み対象年齢が「満20歳〜満64歳以下」に設定されているケースが多く、65歳からの年金受給者は申し込み対象外となります。
年金以外に安定した収入があればお金を借りやすい
ただし、アルバイトやパートなどで安定した収入を得ている年金受給者の方は、年齢制限さえクリアできれば「カードローンやクレジットカードのキャッシング枠」の審査通過も難しくありません。
「どうやってお金を借りたら良いのか」と悩んでいる年金受給者の方は、ぜひ本記事を参考にしながらキャッシングできる方法を検討してください。