カードローンやキャッシングの返済をできないとどうなる？困ったときの対処方法も解説
カードローンは手軽にお金を借りられるので、生活費が足りない時やクレジットカード料金などを支払う時、少し高価な品物を買う時など、一時的な資金不足の時にとても便利に使えます。
カードローンで借りたお金は毎月しっかりと返済していくのですが、もし「どうしてもカードローンの借金を払えない…」となってしまった場合、どうなるのでしょうか。
この記事では、カードローンの返済ができなくなった時、どうなるのか、また、どうすれば良いのかを解説していきます。カードローンの借金の返済に困っている人は、この記事をしっかりと確認していきましょう。
カードローンが返済できないとどうなる？
まず、カードローンの返済ができなくなった場合、どのような状況になっていくのか順を追って解説していきます。
- カードローンの約定返済日に返済せず
- 督促のハガキや支払い用紙が自宅に届く
- 登録先の自宅や勤務先へ電話連絡がある
- 登録先の自宅住所などへ金融業者の訪問がある
- 返済の督促に応じない場合は訴訟になることも
カードローンの約定返済日に返済せず
カードローンでお金を借りた後、約定返済日（＝毎月決まった返済日）に約定返済額（＝決まった返済額）の返済を行います。
カードローンによって異なりますが、「毎月10日（ただし休業日の場合は翌営業日）」というように毎月の返済日が決められています。この約定返済日に返済できなければ、カードローン業者から「未納や滞納」として判断されます。
督促のハガキや支払い用紙が自宅に届く
カードローンの返済に遅れてしまった場合、登録先の自宅住所へカードローン返済の督促のハガキや返済用の支払い用紙が届きます。
単純にカードローンの返済忘れの場合もあるため、カードローン業者もはじめは緩やかに督促してきます。
登録先の自宅や勤務先へ電話連絡がある
督促のハガキを送っても返済を払わない場合、登録先の自宅や携帯へカードローン業者から督促の電話連絡があります。また、自宅や携帯に繋がらなければ勤務先へ電話される場合もあります。
ただし、貸金業法の中で「債務者以外の人へ迷惑をかける、他の人へ知らせる」ことは取り立て行為の禁止事項となっているため、カードローン名を名乗らず、個人名で督促の連絡がある場合がほとんどです。
登録先の自宅住所などへ金融業者の訪問がある
督促の電話連絡にも応じなければ、金融業者のスタッフが自宅に訪問してくる場合もあります。また、有名ではない中小の消費者金融のカードローンであれば、違法な取り立てのような行為を受けてしまう恐れもあるでしょう。
返済の督促に応じない場合は訴訟になることも
訪問による返済の督促にも応じない場合、簡易裁判所から支払督促状が来たり、金融業者によって訴訟されたりする場合もあります。
また、裁判を避ける手段として自己破産などの「債務整理」があります。もちろん債務整理を行うとブラックとして扱われ、大きなペナルティを課せられることになります。
カードローンの返済をできなくなった場合のペナルティ
カードローンの返済を払えなくなった場合、どのようなペナルティを受けるのでしょうか。
返済を滞納したとして信用情報に傷がつく
基本的に、キャッシングやカードローンの利用履歴などは「信用情報（または、クレジットヒストリー）」と呼ばれている機関に全て記録されています。
そのため、カードローンの返済に遅れてしまった場合は「滞納」として、この信用情報に傷がつくというペナルティを受けることになります。
1回程度の延滞であれば問題ないことが多い
ただし、誰でも1度くらいはうっかり返済を忘れてしまうこともあるでしょう。
1回程度で悪意が感じられないような延滞の場合、信用情報に傷は残りますがペナルティを受けてしまうほどの深い傷にはならない傾向があります。
とはいえ、うっかりカードローンの返済を忘れてしまっては信用情報に傷をつけてしまうため、できるだけ払い忘れのないように注意しておきましょう。
3ヶ月以上滞納するとブラックに入ってしまう
返済を3ヶ月以上滞納した場合、信用情報に大きな傷が残ってしまってブラック扱いとなってしまう恐れがあります。
殆どの場合、返済を3ヶ月以上滞納してしまうと、金融業者からの督促や訴訟に発展してしまうでしょう。
このような状態になり、債務整理などを行った場合、信用情報に非常にネガティブな履歴が残ってブラックとして扱われることになります。
信用情報がブラックになることで生じる制限
信用情報がブラックになってしまった場合、考えられる主な制限は以下の通りです。
- 新規のカードローンやクレジットカードの審査に通らない
- 住宅ローンなど、各種ローンに通らない
- スマホなどの携帯電話の分割払いを利用できない
- 現金でしか買い物ができなくなる
新規のカードローンやクレジットカードの審査に通らない
カードローンの返済を払えなくなり、信用情報がブラック扱いになってしまうと、新規カードローンやクレジットカード審査に必ず落とされてしまうでしょう。
カードローンやクレジットカードの審査時には、申し込み者の年収などのステータスとともに信用情報もチェックされるためです。この信用情報の履歴は信用情報機関の加盟店に共有されているため、どこで返済事故を起こしてしまってもバレてしまいます。
もちろん審査を行う金融業者も「しっかりと返済してくれる顧客」に利用してもらいたいので、信用情報がブラックの人は審査に通過することはないでしょう。
住宅ローンなど、各種ローンに通らない
住宅ローンやマイカーローンなどの目的別ローンなど、カードローンやクレジットカードの審査と同様に、必ず審査に落とされてしまうでしょう。ローンなどの金融商品は一切使えなくなります。
スマホなどの携帯電話の分割払いを利用できない
非常に緩やかな審査基準なので、みなさんあまり気にしていないかもしれませんが、スマホ購入時の分割払いもカードローンと同様に審査があります。
年収などのステータスの他に信用情報もしっかりとチェックされるため、ブラックの人は審査には通過できなくなります。カードローンの返済をせずブラックとなってしまった人は、高額なスマホ端末を一括払いでしか購入できなってしまいます。
現金でしか買い物ができなくなる
信用情報がブラックとなってしまうと、カードローンが利用できず、クレジットカードも使えず、スマホの分割払いすら利用できなくなります。もちろん住宅ローンやマイカーローンも利用できません。つまり、原則現金でしか買い物ができなくなるのです。
信用情報がブラックになってしまうと、普段の生活が非常に不便なものとなってしまうため、絶対に信用情報には傷を付けないように日頃から十分に注意しておいてくださいね。
カードローンの返済できないと思った場合の対処方法
カードローン返済のためのお金を用意することができない状況になった時、どうすれば良いのでしょうか。
- 数日程度の返済遅れの場合は前もって金融業者に伝えておく
- どうしても返済できない時は家族に相談する
- どうにもならない場合は債務整理を検討する
数日程度の返済遅れの場合は前もって金融業者に伝えておく
もしカードローンの返済に遅れるのが数日程度の場合、返済遅れが分かった時点で前もって金融業者に連絡、相談しておきましょう。何の連絡もなしに返済に遅れているのと、理由を聞いた上で返済に遅れているのとでは印象が全然違いますよね。
いくら前もって連絡していても、返済に遅れてしまうと「滞納」扱いとなり、追加の利息が発生します。しかし、金融業者からの印象が大きく変わるため、何らかの理由があり払えないと思った時点で、前もって金融業者へ相談しておきましょう。
どうしても返済できない時は家族に相談する
どうしてもカードローンの返済できないという時には、最終手段として家族や親族、友達などから借金できないか相談してみましょう。もしお金を借りられて一括返済できれば、信用情報に傷が付くこともありません。
いくら家族内であっても、お金の貸し借りは家族の関係を壊してしまうようなトラブルとなる恐れもありますが、きちんと理由を話せばお金を貸してくれる可能性もあるでしょう。
どうにもならない場合は債務整理を検討する
返済するためのお金を用意することもできず、日々金融業者からの督促の電話連絡に怯えながら生活するのはとても辛いことです。
思い詰めてしまい、最悪の判断をしてしまう方も少なくはありません。そのような事態だけは避けるべきですので、本当にどうにもならない場合は債務整理をして人生をやり直すことを検討した方が良いでしょう。
信用情報機関にはブラックとして記録される上、数年間ローンを組んだりお金を借りることは一切できなくなりますが、日々の苦痛からは開放されます。
現状に絶望してしまう前に最寄りの弁護士事務所などに相談しましょう。初回相談無料などの事務所が多いため、まずは行動に移してみてください。
債務整理のネガティブな履歴が残る期間
債務整理をしてしまった場合、それぞれの信用機関で債務整理の履歴が残される期間を下記の表にまとめてみました。
| 信用情報機関名 | JICC（日本信用情報機構） | CIC（指定信用情報機関） | KSC（全国銀行協会） |
|---|---|---|---|
| 任意整理 | 5年 | 登録されない | 5年 |
| 個人再生 | 5年 | 登録されない | 10年 |
| 自己破産 | 5年 | 5年 | 10年 |
永遠にローンを組んだり、お金を借りられないわけではありませんので、八方塞がりの方にとって債務整理は救いの手とも言えます。
カードローン返済に困っても絶対にしてはいけないこと
もしカードローンの返済ができなくなっても、下記のことをしてはいけません。
- 他社カードローンでキャッシングする
- ギャンブルなどで手持ちのお金を増やす
他社カードローンでキャッシングする
カードローンの返済を払えなくなっても、他社のカードローンで借りたお金で返済するのはやめておきましょう。借りたお金での返済を繰り返すと利息だけが高くなっていき、最終的に大きな借金となってしまいます。
また、返済できる見込みがないお金をさらに借りても、負債を抱え込んでしまうだけです。自転車操業のようにキャッシングでのお金を、別のカードローンの返済に充てるのは絶対にやめた方が良いです。
ギャンブルなどで手持ちのお金を増やす
ギャンブルなどに手を出して、手持ちのお金を増やすような考えもやめておきましょう。パチンコなどのギャンブルはほとんどの人が負ける仕組みになっています。
勝てるのはほんの一握りの人だけです。例え、その一握りに入り借金返済できたとしても、また同じような状況になった時にギャンブルに手をつけてしまって、自己破産してしまうような人も多いです。
ギャンブルでお金が増えることはまず「無い」と考えておく方が良いでしょう。
まとめ
カードローンの返済をできない状態にならないように
今回は、カードローンの返済を払えなくなった場合どうなるか、などについて紹介してきました。
カードローンの返済が払えなくなると、信用情報にブラックとして記録が残り、カードローンやクレジットカード、マイカーローンや住宅ローンなど、全ての個人ローンが利用できなくなります。
また、ブラックの履歴は5年～10年間残ってしまい、この期間はクレジットカードも使えなくなるので、とても不便な生活となってしまうでしょう。
カードローンの返済を払えない状態にならないためにも、カードローンでキャッシングする前に返済計画を立てておきましょう。現在の収入や出費、毎月返済に充てられるお金をしっかりと把握しておき、毎月しっかりと返済、完済できるだけの金額を借りるようにしてください。
カードローンによって約定返済額（＝毎月の決められた返済額）に違いがあるため、返済額が小さいカードローンを選んで、毎月の返済負担を抑えるのも良いでしょう。
ぜひこの記事を参考にしながら、カードローンの返済に遅れることなく、しっかりと完済を目指してくださいね。