信用金庫・信用組合・JA独自の保証会社を徹底紹介【しんきん保証基金】
しんきん保証基金や信金ギャランティ、しんくみ保証などなど、銀行以外の金融機関では独自の保証会社を組織しているところもあります。
そもそもが会員や組合員のために組織されたものなので、一般的なカードローン審査よりも審査通過の確率も大きくなります。
信金や信組独自の保証会社にはどのような特徴がある?
銀行系カードローンも様々!流通系という言葉も登場!
銀行系カードローンには保証会社が付き物です。これは、カードローンについて調べたことのある人なら誰もが知ることですよね。
消費者金融や信販系カードローンは自社審査が基本ですが、銀行カードローンに関しては自行審査を行っているところはありません。すべて保証会社を経由して申し込みを行う必要があります。
そもそも銀行系カードローンって?
では、銀行系カードローンとは一体何か? と言いますと、大手銀行や地方銀行はもちろん、信用金庫や信用組合、JAやゆうちょ銀行など、銀行と同じような業務を行っている金融機関のことを総称してそう呼びます。
逆に、個人向融資などに特化した業務を行っている貸金業者のことを総称して消費者金融、クレジットカードや信販業務などを行っている会社の発行しているカードローンのことを、総称して信販系カードローンと呼んでいます。
最近耳にする”流通系”も大別すれば銀行系です
また、最近では『流通系』という表現も使われるようになっています。これは、流通大手のセブン&アイホールディングスやイオンなどが関係しているカードローンのためそう呼ばれます。
ただし、セブン&アイホールディングスやイオンが単体で発行しているのではなく、グループ内のセブン銀行やイオン銀行の発行するカードローンとなるため、大きな括りでは銀行系カードローンとなります。
もちろん、そもそも呼び方に決まりがあるわけではありませんから、銀行系でもネット銀行系でも流通系でも間違いではないことになります。
保証会社は消費者金融や信販会社だけじゃない!独自の保証会社を組織する金融機関も
ここで取り上げたいのは、銀行でもネット銀行でもなく、信金や信組などで取り扱うカードローンです。その中でも、審査に大きく影響するであろう保証会社に関するお話です。
実は、信金や信組などの金融機関で扱っているカードローンでは、消費者金融や信販会社ではなく、独自の保証会社を設けているカードローンも取り扱っています。
こうした独自の保証会社は、消費者金融や信販会社が保証会社となっているカードローンと何が違うのか? 審査にどのような影響があるのか? などについて解説していきます。
信金・信組・JAバンク・ゆうちょ銀行|各カードローンの保証会社の情報
信用金庫カードローン独自の保証会社
信用金庫のカードローンは種類が豊富ですし、消費者金融や信販会社が保証会社を務めているカードローンも取り扱っています。
しかしそれ以外にも、「一般社団法人しんきん保証基金」とか、「信金ギャランティ株式会社」という聞き慣れない保証会社を擁したカードローンもあります。
(一社)しんきん保証基金
しんきん保証基金は、信金会員の豊かさや生活の安定といったものを基本理念に掲げ、全国の信金によって設立された組織です。
まさに、「信金の信金による信金会員のための保証会社」とも言えるべき組織で、平成25年9月時点の保証残高は3兆円規模に達しています。
信金会員のための保証会社という位置付けのため、審査に対する柔軟性もある程度期待できます。もちろん、相応の審査基準を満たしていなければなりませんが、そのハードルも一般的なカードローンより低めであることは窺えます。
信金ギャランティ(株)
信金ギャランティはその名前からもイメージできるように、しんきん保証基金と同じで信用金庫向けの保証業務を行っています。
ただし、信金ギャランティは全国の信金が組織したものではなく、信用中央金庫と(株)しんきん信託銀行の関連会社として組織されています。
「きゃっするシリーズ」を展開する信金ギャランティ
信金ギャランティは信用金庫と提携してカードローンを発行しているのではなく、信金ギャランティがSMBCコンシューマーファイナンスと提携して発売している「しんきんきゃっする」という商品を各信用金庫へ提供しているという形になっています。
「しんきんきゃっする」は設定されている限度額に応じて、「きゃっする300」・「きゃっする500」などの名称があり、信金ギャランティの審査に落ちても、SMBCコンシューマーファイナンスによって再審査を受けることができます。
信用組合カードローン独自の保証会社
信用組合のカードローンも、一般的に知られているような消費者金融や信販会社が保証会社となっているものも取り扱っていますが、信金カードローンのように独自の保証会社を設けているカードローンもあります。
全国しんくみ保証(株)
信用組合の中央機関である全国信用協同組合連合会の子会社で、信用組合の各種ローンの保証業務を行っているのが全国しんくみ保証(株)です。
全国しんくみ保証は信販大手のオリエントコーポレーションと提携して設立され、全国しんくみ保証の審査に落ちて保証を受けられない場合は、オリエントコーポレーションによって再審査を受けることができます。
JAカードローン独自の保証会社
JAのカードローンも信金や信組などと同様に、住んでいる都道府県によって、取り扱うカードローンが異なります。信販会社などが保証会社を務めているカードローンもあります。
そんなJAのカードローン独自の保証会社が、各都道府県の農業信用基金協会(通称:基金協会)です。保証業務を行う組織は他にもありますが、必ず各都道府県に設置されているのは基金協会のみです。
ちなみに、保証業務を行うその他の組織としては、都道府県信用農業協同組合連合会(通称:信連)などがあります。
農業信用基金協会
各JAで扱っているカードローンの中に、必ずこの農業信用基金協会が保証会社となっているものがあります。基金協会や信連は、全国農協保証センターという組織の会員となっており、万が一、基金協会や信連の審査に通らなかった場合でも、全国農協保証センターによって再保証を受けることができます。カードローンの申し込みは、組合員でなくてもOKとなっているケースがほとんどです。
全国農協保証センターと一部の県にある県農協保証センターの違いは?
農協保証センターは、静岡・愛知・三重・岡山にも各県の農協保証センターが設置されています。これらの県農協保証センターも、全国農協保証センターの会員となっていますので、全国農協保証センターでの再保証を受けることが可能です。
ゆうちょ銀行カードローンは異質!自社カードローンはナシ!
ゆうちょ銀行では、独自のカードローンというものを取り扱っていません。ゆうちょ銀行で申し込めるカードローンは存在しますが、申し込めるのはスルガ銀行のカードローンとなります。
ゆうちょ銀行は、スルガ銀行で扱うローン商品の代理業者という位置付けになっており、他の金融機関と比べると、少々異質なスタイルとなります。
保証会社はSDP(株)!スルガ銀行の子会社です!
審査を行うのはSDP(株)という保証会社です。聞き慣れないという人も多いかもしれませんが、SDP(株)はスルガ銀行の子会社で、ローン商品の保証業務を専門としている会社でもあります。
ちなみに審査は、スルガ銀行とSDP(株)の両方で行われることになります。
一般的な保証会社と金融機関独自の保証会社の審査の違いは?
会員や組合員という立場を活かして審査を受けられる!
ゆうちょ銀行を除き、信金・信組・JAなどは、会員や組合員のために組織された保証会社をそれぞれ擁しているのが特徴です。
もちろん、先にも見たように消費者金融や信販会社との提携によって設立されている組織もあるため、提携する金融会社の審査基準に準じた審査が行われるはずです。
金融機関の意向が反映されやすい審査体制
しかし、信金・信組などが保証業務に深くかかわっているため、一般的なカードローンよりも金融機関側の意向が反映されやすいというメリットもあります。
一定の基準に照らし合わせて審査が行われるため、審査が甘いということは一概に言えるわけもありませんが、わざわざ独自の保証会社を組織する意味を考えれば、やはり信金の会員や信組の組合員などは審査通過の確率も高くなるはずと考えて差し支えないでしょう。
独自保証会社の審査に落ちるということが意味するもの
逆を言えば、こうした独自の保証会社の審査にも落ちてしまうということは、相当の属性悪ということになります。
そうなると、恐らくはどのカードローンへ申し込んでも審査通過は見込めません。自身の属性を見直し、再度出直す以外に方法はありません。