税金滞納中でもビジネスローン(融資)は使える?納税資金にできる?
この記事では、税金を滞納している個人事業主や中小企業経営者に向けて、「ビジネスローンは納税資金として利用できるのか?」について詳しく解説を進めていきましょう。
個人事業主や法人経営者の中には、決算後の高額な税金に頭を悩ませている人も多くいるはず。ぜひこの記事を参考にしながら、税金滞納時にはどのように資金調達して税金を支払えば良いのか、しっかりと確認していきましょう。
目次
税金滞納中でもビジネスローンなら融資を受けられる!
税金滞納時は、銀行融資や日本政策金融公庫などが提供する公的融資などで資金調達はほぼ不可能です。個人事業主や法人が課せられる税金は高額になる傾向がありますが、納税は必ず行わなければいけません。
このため、銀行や公的機関では、納税していない事業者に対しては融資してくれない可能性が非常に高いんですよね。もちろん「税金を支払うお金」が用意できない事業者、税金を滞納している会社は、社会的な信用度も下がってしまって事業の運営にも支障が出てしまう可能性もありますよね。このため、税金は必ず滞納せず納期までに支払うようにしましょう。
税金滞納時にはビジネスローンへ申し込む
しかし、急に高額な仕入れ代金の支払いが発生したり、入金されるはずの売掛金の回収が遅れていたり、現金の確保に困ってしまって納税が困難な状況で支払えないということもあるでしょう。また、ビジネスチャンスが舞い込んできて、設備投資にお金がかかってしまい、税金の支払い用に置いておいた現金を使い込んでしまったというケースもあるかもしれませんよね。
税金を滞納している時に銀行や公的機関から融資を受けるのはほぼ不可ですが、ノンバンク系のビジネスローンなら利用できる可能性が高いんです。
ノンバンク系ビジネスローンとは
税金滞納時に融資が受けられるノンバンク系ビジネスローンとは、銀行や公的機関以外の金融業者、つまり、貸金業者などが提供する事業性資金ローンのことを指します。銀行(や公的機関)では無いため、「ノンバンク系」のビジネスローンと呼ばれています。
ビジネスローンは納税資金に使える!
このビジネスローンは、滞納している税金の納税資金として使えます。事業で発生した税金となるため、事業性資金として使えるビジネスローンを「納税資金」として利用できるんですよね。また、法人経営者が必要となる税金は多く、下記のようになっています。
法人税
法人事業税
法人住民税
登録免許税
所得税
消費税
印紙税
固定資産税(償却資産税)
など
ノンバンク系のビジネスローンでは、このように様々な税金の納税資金として利用できるので、税金を滞納している場合はうまくビジネスローンを活用してみましょう。
税金滞納中の納税資金に活用できるビジネスローンの特徴
この納税資金として利用できるビジネスローンについて、特徴を下記にまとめてみました。
ポイント!
- 納税資金に使えるビジネスローンは融資までスピーディー
- ビジネスローンは担保不要で融資を受けられる
- 税金滞納時、赤字決算時でも融資が受けられる可能性も
- ビジネスローンではあまり高額な融資が期待できない
納税資金に使えるビジネスローンは融資までスピーディー
このノンバンク系のビジネスローンの最も大きな特徴として、申し込み〜融資までの期間が非常にスピーディーなことが挙げられます。最短では申し込んだ当日に融資が受けられる可能性があるため、急に運転資金が不足した際にも安心なんです。
ちなみに銀行融資や日本政策金融公庫などの公的機関からの融資の場合、2〜3週間かかります。このため、急いで融資を受けたい事業者は、ビジネスローンへ申し込むようにしましょう。
ビジネスローンは担保不要で融資を受けられる
またビジネスローンは、担保不要で融資を受けられるのも大きなメリットです。担保不要なので、必要な書類さえ用意すればスムーズに融資を受けられるんですよね。ビジネスローンに必要な書類は、個人事業主であれば「確定申告書」、法人であれば「決算書や登記事項証明書」などです。ビジネスローンへ申し込む前には、申し込むビジネスローンの公式サイトなどをチェックし、必要な書類を前もって準備しておくようにしましょう。
税金滞納時、赤字決算時でも融資が受けられる可能性も
先ほども解説したように、税金滞納時でも納税資金としてビジネスローンを利用できます。納税額は前もって通知が来るため急に税金が必要となるような状況にはなりませんが、うっかり納税の期日を忘れてしまうこともあるかもしれません。このような税金滞納時でもビジネスローンで融資を受けられるのは、非常に大きなメリットとなるでしょう。
赤字決算時もビジネスローンを使える
また、事業の経営状態が悪化していて赤字決算時でもビジネスローンを利用できる可能性があります。ただし赤字決算時にビジネスローンへ申し込むと、シビアな審査が行われて審査に日数がかかることもあり、即日融資は期待できないと考えておきましょう。
ビジネスローンではあまり高額な融資が期待できない
ノンバンク系のビジネスローンは、限度額の上限は1000万円程度となっています。このため、あまり高額な事業性資金、納税資金の融資が受けられない点に注意しておきましょう。数千万円単位での融資には銀行融資や公的機関の融資へ申し込むようにして下さいね。
税金滞納時に知るべきビジネスローンなどの融資活用方法
「税金を滞納している…」「納税額分の資金が不足している…」というような事業者・経営者のために、ビジネスローンやその他の融資をうまく活用する方法を解説していきます。急な資金不足で頭を抱えて悩んでしまう前に、納税資金や事業性資金の色々な資金調達の方法をチェックしておきましょう。
- ビジネスローン|カードローン型と契約しておく
- 経営状態が安定している時に銀行融資や公的機関から高額な融資を受けておく
- 売掛債権がある場合はファクタリングを利用する
ビジネスローン|カードローン型と契約しておく
ノンバンク系のビジネスローンには、カードローン型になっているサービスもあります。カードローン型とは一般消費者向けのカードローンのように「専用ローンカード」を利用し、契約した限度額以内であれば何度でも借り入れできるビジネスローンなんですよね。
このため、時間に余裕がある時にカードローン型のビジネスローンとの契約を済ませておけばいつでもお金を借りられるようになるので、万が一の資金不足の時でも安心でしょう。
また、このようなビジネスローンと契約をしておけば、仮に経営状態が悪化しても一方的に解約されることはまずありません。
経営状態が安定している時に銀行融資や公的機関から高額な融資を受けておく
銀行融資や日本政策金融公庫などの公的機関からの融資は、利用先にもよりますが、2%〜10%と程度となっていて、ビジネスローンよりも低金利で融資が受けられます。しかし、ビジネスローンよりも審査難易度が高く、申し込み〜融資まで数週間かかる場合がほとんどです。
このため、業績が良い状態の時に前もって低金利の銀行融資や公的融資を受けておくのもおすすめの方法なんです。安定した経営状態の時には融資してもらいやすいため、「借りやすい時に借りておく」のも、安定した事業を運営するためのテクニックなんですよね。
売掛債権がある場合はファクタリングを利用する
取引先に売掛債権があり。回収が遅れているため税金を支払えなかった、という事業者もいるでしょう。もし、売掛債権がある場合は、ファクタリングを利用してみても良いかもしれませんね。
2社間ファクタリングは取引先にバレない
そもそもファクタリングとは、未回収の売掛債権をファクタリング会社へ売却し、すぐに資金を調達する方法となります。売却になるので、その時に受け取ったお金は返済しなくてもOKなんですよね。
また、ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあり、2社間ファクタリングの場合は、ファクタリングを利用する会社とファクタリング会社の間で取引されるため、取引先に売掛債権の売却の事実がバレてしまうことはありません。もちろん売却したお金は、納税資金として活用しましょう。
税金滞納中にビジネスローンの審査を通過する方法
では実際に納税資金の調達のため、ビジネスローンへ申し込む時に注意しておきたいポイントについて解説していきます。下記のポイントをしっかり押さえて、ビジネスローンの審査に通過させてみましょう。
- 申し込み時に記入ミスがないようにチェックする
- 今後事業が安定するのかがビジネスローン審査通過のキーポイント
- 申し込み者(経営者)の信用情報に注意!
申し込み時に記入ミスがないようにチェックする
ビジネスローンへの申し込み時には、記入ミスや記入モレをしないように注意しておきましょう。近年のノンバンク系のビジネスローンはインターネットから手軽に申し込みが可能なものが多いのですが、申し込みページで入力ミスがないように気をつけておきましょう。
申し込み時の必要情報に、記入ミスや記入モレがあった場合、修正などに時間がかかってしまい、即日の融資が期待できない可能性もあります。また、入力した項目内容が事実と大きく異なるような場合は、虚偽の申請として見られてしまう恐れもあるため、申し込みページの入力が完了した後は、「送信ボタン」をクリックする前に、再度入力項目を確認しておきましょう。確実に審査に通過させて、ビジネスローンを納税資金として活用してくださいね。
今後事業が安定するのかが審査通過のキーポイント
税金を滞納している個人事業主や事業者は、事業の経営があまり良くない状態にあるはず。ビジネスローンでは税金滞納時や赤字決算の場合でも融資が期待できますが、今後事業の立て直しを見込めない場合はビジネスローンの審査にも落とされてしまう可能性があります。
ビジネスローンを提供する貸金業者にしても、融資したお金が返ってこないと大きな損失となってしまいますよね。ビジネスローンは審査基準が緩やかであるのですが、経営状態が安定していない事業に対しては、シビアに審査が行われる傾向がある点には注意しておきましょう。ビジネスローンへ提出が必須の書類ではありませんが、「事業計画書」などを用意しておいて、ビジネスローンの担当者に今後の事業の展望などを説明できれば、有利に審査を進められる可能性も高いでしょう。
申し込み者(経営者)の信用情報に注意!
ビジネスローンは事業に関するお金を融資してもらうローン商品です。しかし、事業の経営状態だけが審査対象ではありません。ビジネスローンへの申し込み者(=個人事業主や経営者)の信用情報も審査の対象となります。
信用情報とは、過去のカードローンやクレジットカードの利用履歴のこと。過去に金融商品の返済トラブルを起こしてしまって、信用情報に大きな傷がある人は、ビジネスローンの審査に不利となります。
現在何らかの金融商品を利用している人は、返済期日に送れないように注意しておきましょう。
税金滞納中のビジネスローン(融資)まとめ
この記事では、個人事業主や法人経営者の人が税金を滞納してしまった場合、融資が受けられるのか、について詳しく解説してきました。審査基準が緩やかなノンバンク系のビジネスローンであれば、税金滞納時でも納税資金として利用できる可能性がありましたよね。
ビジネスローン利用の後は繰り上げ返済がお得
また、ビジネスローンは銀行融資や公的機関からの融資と比べると金利が高い傾向があります。このため、ビジネスローンの融資に成功し、納税資金として利用した後、事業資金に余裕が出てきたらすぐに繰り上げ返済しておきましょう。短期間で完済すれば、その分利息が発生しないため、お得にビジネスローンを利用できるはずです。
事業の税金を納められなかったという事業者や、納税資金が足りなくて困っている、という経営者の人は、ぜひこの記事を参考にしながらビジネスローンをうまく活用してみてはいかがでしょうか。ビジネスローンは使い方次第で、非常に頼りになる存在になるはずですよ。