自営業の事業性資金はカードローンだと利用不可?他に借りれるローンなども解説
自営業の人や個人事業主として事業を行なっている人の中には、運転資金や設備投資などのお金の確保に困ってしまう状況になることもあるはずです。
そこで、本記事では事業性資金を借りる時、一般的なカードローンを利用できるのか、また、どのような方法で事業性資金を借りるのがおすすめなのか、などについて解説していきます。
事業に使うお金に困っている人は、ぜひこの記事を参考にしながら、借り入れに成功させてみましょう。
目次
カードローンは自営業の事業性資金として利用できる?
大きく分けて、カードローンには「銀行カードローン」と「消費者金融カードローン」の2種類ありますが、一般的なカードローンで借りたお金を事業性資金として利用できるのでしょうか。
カードローンは事業性資金として利用できない
結論としては、銀行カードローン・消費者金融カードローンのどちらも事業性資金としての利用は認められていないため、運転資金などには使えません。
銀行が提供している「銀行カードローン」と消費者金融が提供している「消費者金融カードローン」、それぞれのカードローンの特徴については下記の表をご覧ください。
カードローンの区分 | 銀行カードローン | 消費者金融カードローン |
---|---|---|
上限の金利 | 13%~16% | 17%~18% |
限度額 | 500万円~1000万円 | 300万円~500万円 |
借り入れまでのスピード | 通常2~3営業日後 | 最短即日 |
スマホからの申し込み | 可能 | 可能 |
提出する書類 | 本人確認書類や収入証明書 | 本人確認書類や収入証明書 |
借りたお金の使い道 | 事業性資金以外 | 事業性資金以外 |
これらの2種類のカードローンは上記の表のようになっています。項目を見て分かるように金利、限度額、融資までのスピード以外は、ほぼ同じようなサービス内容となっています。
注目すべきは、「借りたお金の使い道」で、どちらも事業性資金の利用は認められていません。
カードローンは生活費などのプライベート目的で利用するもの
このように、一般的なカードローンで借りたお金は事業性資金としては使えず、生活費などのお金にしか利用できないのです。つまり、カードローンは資金不足のときにはスピーディーな借り入れが可能で生活費などのプライベートなお金に利用できますが、事業性資金として利用できない点に注意しておきましょう。
自営業などの事業者が事業性資金を借りる時は、カードローン以外の方法で資金調達する必要があります。
自営業がカードローン以外で事業性資金を借りれる方法
カードローンは事業性資金として利用できませんが、自営業や個人事業主が事業性資金の融資を受ける方法はいくつかあります。
以下、代表的な方法を解説していきます。事業性資金に困っている人は、いずれかの方法を検討してくださいね。
- 公的機関からの融資
- 銀行融資
- 助成金や補助金
- ベンチャーキャピタルからの融資
- ビジネスローン
公的機関からの融資
公的な機関(=日本政策金融公庫など)から融資を受けるのは、事業者の融資として最もメジャーな方法と言えるでしょう。
日本政策金融公庫は事業者に向けて融資を行なっていて、数千万円という高額な限度額が用意されています。金利も2%前後となっていて、非常に低金利なのでとてもお得に借り入れ可能となっています。
また、開業資金などとしても借り入れ可能なため、これから事業をはじめる人にもおすすめの資金調達方法と言えるでしょう。ただし融資までのスピードが遅く、申し込みから3週間程度はみておきましょう。
銀行融資
銀行融資も事業性資金として利用できます。金利は日本政策金融公庫よりも数パーセントほど高い傾向にありますが、数千万円~1億円以上の高額な融資に対応してもらえる場合があります。
この銀行融資も高額な融資となる場合が多いため、申し込み~融資までは1ヶ月以上かかる可能性があるでしょう。
助成金や補助金
自営業などの事業者が使える助成金や補助金は、借り入れとはならないため、返済不要なのが特徴です。
ただし、助成金や補助金は事業規模や事業計画などの申し込み条件などが明確に決まっているため、条件に一致しないと助成金や補助金を受けられません。
資金不足に困っている自営業などの事業者は、助成金や補助金が募集されているのか確認してみるのも良いでしょう。
ベンチャーキャピタルからの融資
ベンチャーキャピタルとは、主にベンチャー企業に対して融資を行なっている企業のことを指します。
小規模な事業を行なっている自営業の人であればあまり関係ないかもしれませんが、ベンチャーキャピタルでは特にITベンチャーなどへの融資が盛んに行われています。
ご自身の事業内容に合うようであれば資金調達方法として検討してみてはいかがでしょうか。事業規模が小さくても事業計画やアイデアなどが明確にあれば、ベンチャーキャピタルからの融資も可能でしょう。
ビジネスローン
ビジネスローンとは、事業者がビジネス用の資金、事業性資金を調達する方法として、非常に便利に利用できるサービスです。
カードローンは一般消費者向けの手軽な融資ですが、ビジネスローンは自営業や事業者向けの手軽な融資が可能です。
自営業の事業性資金に使えるビジネスローンとは?
自営業の方に最もおすすめの資金調達方法が、事業者の事業性資金として便利に利用できるビジネスローンです。
このビジネスローンですが、一般消費者が利用するカードローンと非常によく似た商品となっています。
下記の表では、ビジネスローンとカードローンの特徴を比較しています。
ローン名 | ビジネスローン | カードローン |
---|---|---|
利用者 | 自営業や個人事業主などの事業者や法人の事業者 | 一般消費者 |
上限の金利 | 10%~15% | 13%~18% |
限度額 | 1000万円~1億円程度 | 50万円~800万円程度 |
融資までのスピード | 最短即日 | 最短即日 |
提出する書類 | 本人確認書類、確定申告書、決算書など | 本人確認書類、収入証明書 |
借りたお金の使い道 | 事業性資金のみ(プライベート資金に使える可能性も) | 事業性資金以外 |
ここからは、ビジネスローンのサービスに関する特徴を確認していきましょう。
自営業などの事業者が借入利用可能
ビジネスローンは、自営業や個人事業主などの事業者、企業の事業者などが利用できます。
ただし、銀行融資などの他の事業性資金を調達する手段よりも少額な融資となる場合が多く、自営業や個人事業主、中小企業の事業者など、小規模の経営者が利用しやすいサービスと言えるでしょう。
上限金利は若干低く設定されている
ビジネスローンの上限の金利は、利用先の金融業者により異なりますが、およそ10%~15%ほどとなっています。
一般消費者が利用するカードローンよりも高額となる傾向があるため、金利は若干低く設定されています。
事業性資金なので高額な融資が期待できる
ビジネスローンはカードローンよりも高額なお金を借りられるでしょう。ビジネスで利用する事業性資金はプライベートで利用するお金よりも大きな金額となるため、多くのビジネスローンは高額な融資まで対応しています。カードローンでは限度額の上限が1000万円程度なのですが、ビジネスローンでは数千万円~1億円という高額な融資が可能となっています。
最短即日で融資を行なってもらえる
ビジネスローンはカードローンと同様に最短即日で融資が期待できます。また、ビジネスローンもカードローンと同様に、銀行が提供する「銀行系のビジネスローン」と、消費者金融などの貸金業者が提供する「ノンバンク系のビジネスローン」があります。即日で融資が期待できるのは、ノンバンク系ビジネスローンが多いので、急いでお金を借りたい人はノンバンク系ビジネスローンへの申し込みを検討してみましょう。
本人確認書類以外にも書類が必須
自営業の事業者などが手軽に使えるビジネスローンですが、一般向けのカードローンと比べると提出が必要な書類が多い点には注意しておきましょう。一般向けのカードローンでは運転免許証や健康保険証などの本人確認書類だけで申し込みが完了できる場合がありますが、ビジネスローンでは事業に関する書類の提出を求められます。
ビジネスローンで提出が必須なのは、法人であれば決算書(貸借対照表や損益計算書など)、自営業などの個人事業主であれば収入を証明できる確定申告書などの提出が必要となります。また、ビジネスローンでは原則事業の運転資金の融資となるため、事業を営んでいる事業者の人が対象となる点には注意しておきましょう。
事業性資金以外にも使える可能性あり
また、消費者金融などが提供しているビジネスローンの中には、個人事業主などが対象で、事業性資金以外の利用も認められている場合があります。つまり、事業性資金以外に使えるビジネスローンであれば、事業の運転資金はもちろん、自宅の家賃や光熱費、食費生活費などのプライベートな資金として利用できるんです。
比較的簡単に事業性資金を調達しやすい
ビジネスローンはスピーディーで、簡単に事業性資金を調達できるおすすめの方法です。最短では即日融資が可能となっているため、事業性資金が足りなくて困っている人は便利に活用できるでしょう。
また、ビジネスローンはカードローンと同じように、公式サイト上にある申し込みページから申し込めます。そのため、普段使っているスマートフォンなどからでも簡単に申し込むことができます。
ノンバンク系のビジネスローンであれば、審査基準が緩やかなので自営業などの個人事業主の人も十分に審査通過を目指せるでしょう。当サイトでもビジネスローンを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
自営業ならカードローンをうまく利用できる場合もある
消費者金融などのノンバンク系ビジネスローンの中には、個人事業主に限り事業性資金以外の利用も認められている融資もあります。
しかし、個人事業主がビジネスローンを利用する場合、事業計画書などの提出が求められる場合もあり、書類の用意が煩雑となってしまうことも多いです。
実はこのような状況には一般向けのカードローンをうまく利用できる可能性があります。
事業者の生活費をカードローンで借りる
個人事業主などで小規模な事業を営んでいる人は、事業性資金と生活費が一緒となっている人もいるかもしれません。このような人は、手持ちの生活費を全て事業性資金として使い、足りなくなった生活費をカードローンでキャッシングする方法もおすすめです。借りたお金は生活費に使うため、ビジネスローンの利用規約には違反しないんですよね。
消費者金融カードローンでは30日間無利息キャッシングも
さらに、ほとんどの消費者金融カードローンでは、初めて契約する人に限り「30日間無利息キャッシング」を利用できます。この30日間無利息キャッシングとは、カードローン契約から30日間までは利息が一切かからないんですよね。このため、この期間内に全額返済すれば借りたお金だけの返済でOKなんです。
使い方によってはカードローンもうまく利用できる
このように、一般向けカードローンもうまく利用する方法があるので、ぜひさまざまな方法の資金調達を検討してみましょう。
まとめ
自営業の事業性資金はビジネスローンで調達しよう!
今回は、自営業の事業資金をカードローンで借りられるのか、自営業がカードローン以外で事業性資金を借りる方法などについて解説してきました。
カードローンは事業性資金として利用できませんが、ビジネスローンならカードローンと同じように便利に使えるということがわかったかと思います。
事業性資金の借り入れを検討している自営業の人は、ぜひビジネスローンを活用し、資金不足を乗り越えてみてくださいね。