FXの口座開設で審査に落ちることはある?落ちる理由は?
この記事の目次
FX会社では申し込んだ全員が合格という訳ではなく、口座開設には申し込み審査が実施されます。審査では年収の大きさや職種は関係せず、無職や専業主婦、学生でも開設できますが、資産と投資額のバランスが重視されます。
本記事では、FXの口座開設でどのような審査(審査内容)が行われるのか、実際に審査に落ちることはあるのか、一度審査に落ちてしまった場合の対処方法などについて解説します。
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あなたの年齢は?
FXの口座開設の審査内容とは?
FX口座の開設を申し込むと、FX業者や証券会社にて口座開設審査が実施されます。審査といっても、クレジットカードの審査やカードローン審査のように信用情報機関に問い合わせるようなことはありません。
FX口座で審査対象となるのは、申し込みフォームに記入した、年齢や職業、資産のほか、投資用資金がいくらあるのか等の項目です。また、申請された住所や氏名、年齢と本人確認書類の内容に、相違が無いかどうかも詳しくチェックされます。
FX口座開設で審査が実施される目的
審査が実施される目的は、第三者によるなりすましや、口座が犯罪に利用されるのを防止するためです。
また、申込者が「収入につり合わない」多額の資金を投資に使わないようにする(=余裕金以外の資金を投じる)抑止的な意味も含めて、審査が実施されています。
FX口座開設における審査基準
残念ながら、FX口座開設の審査基準は非公表となっています。審査基準を公表してしまうと、審査対策のために虚偽申請をする人が出てくるからです。
ただ、FX業者ごとの審査傾向は分かっています。多くのトレーダーが証言する内容をまとめると、資産と投資資金のバランスが不釣り合いな場合、口座審査に落ちる可能性が高くなっています。
FXの口座開設で審査に落ちる原因
各FX業者や証券会社は、トレーダーが資金不足に陥らないよう、事前に資産状況に応じた投資が出来るかどうか確認を行っています。なぜなら、各FX業者はトレーダーが破産に陥ることや、資産を失うことは望んでおらず、長く自社のサービスを継続利用して欲しいと考えているからです。
実際、多くのトレーダーが破産に陥ることがあれば、金融庁から行政処分(業務停止、業務改善命令等)を受けることになります。
FXの審査は自己申告だがバランスが重要
審査の年収や資産状況の確認は自己申告ではあるものの、年収の半分以上を投資に回すような書き方をしては、どのFX業者でも審査を通すことはありません。
FX口座開設で年収の大小、職種は審査に影響しない
FXの口座開設における審査は、年収が多ければ良いという訳ではありません。
実は、FXの口座開設では年収の大小は関係無く、年収と投資のバランスが取れているかが最も重要になるのです。そのため、年収が少なくても投資額のバランスが取れていれば、在学中の方(18歳以上)でも、専業主婦の方でもFX口座が開設できます。
また審査では、生活資金では無く余剰資金で投資しているかどうかが重要視されます。
FXの口座開設審査、どのように申請すべきか?
ここでは、GMOクリック証券を例に説明しましょう。下の画像は「GMOクリック証券」の口座開設フォームです。上から氏名、年齢、性別、郵便番号、電話、Eメールアドレスなどを書く欄がありますね。
画像出典元:GMOクリック証券
国籍、外国人かどうか、居住国などを申請する欄が続きます。そして、審査で最も重要になるのが次の項目です。
ここからは職業、年収、金融資産、投資可能資金額、取引の経験、FX取引の投資方針について答える欄が設けられています(下の画像参照)。
画像出典元:GMOクリック証券
職業の項目を開くと、以下のように【会社員/会社役員/公務員/自営業/契約・派遣社員/パート・アルバイト/専業主婦・主夫/学生/無職/その他】という項目が出てきます(下の画像参照)。
画像出典元:GMOクリック証券
ここでは、ご自身の「職業」を正しく選択してください。無職の方でも、年金や資産のある方であれば(FX口座開設の)申請は通ります。
会社員や役員、公務員、アルバイト、その他を選択された方は、勤務先の名称、電話番号などの各項目が出てきますが「電話番号」を書いたからといって、在籍確認(電話)が実施される訳ではありません。
このため職業の項目には、正しく勤め先の名称と電話番号を記入しましょう(※トレードの事実が会社に報告されることも一切ありません)。年収の項目についても同じです。
画像出典元:GMOクリック証券
上の画像の通り、GMOクリック証券の(口座開設審査における)年収区分は8つに分類されています。
申込者の年収 選択肢
・ 200万円~300万円
・ 300万円~500万円
・ 500万円~1,000万円
・ 1,000万円~2,000万円
・ 2,000万円~3,000万円
・ 3,000万円~5,000万円
・ 1億円以上
・ 200万円未満
ここで注目して欲しいのは(下から二段目)1億円以上の後に「200万円未満」という選択肢が来ていることです。この質問からは、主として家計を支える者が『年収200万円未満では、投資が難しい』と判断していることが分かります。
もちろん「年収200万円未満」であっても、共働きの方であれば問題無いでしょう。また、共に家計を支える者が「年収300万円以上」であれば、投資を行ったとしても、バランスを欠いていない水準と判断されます。
年収の部分は「家族構成」なども含め、総合的に判断が下されるはずです。次に、大切な項目として「投資可能資金額」があります(下の画像参照)。
画像出典元:GMOクリック証券
ここでの「投資可能金額」は年収条件よりも、やや少ない金額からスタートしていますね。
申込者の投資額 選択肢
・ 100万円~300万円
・ 300万円~500万円
・ 500万円~1,000万円
・ 1,000万円~2,000万円
・ 2,000万円~3,000万円
・ 3,000万円~5,000万円
・ 5,000万円~1億円
・ 1億円以上
・ 100万円未満
ふたたび、1億円以上の次に「100万円未満」という数字が出てきました。トレーダーに無理のない投資額としては「年収の半分以下」が望ましいです。そのため、年収500万円の方であれば、投資額は(多くとも)250万円未満にすべきでしょう。
もちろん投資をするのは「余裕金」がベースとなりますが、安全にトレードを進めるのであれば、年収よりも少ない金額で投資を行うべきです。FX取引には元本保証はありません。それぞれの自己責任において「安全な取引」を心掛けてください。
FX口座開設で審査に落ちても諦めないこと
初めてのFX口座開設で審査に落ちてしまったら、誰しも気落ちすることでしょう。ただ、審査基準は各社違いますので、私はどこも審査に通らないんだ、と諦めるのはまだ早いです。
見境なく申し込みするのはおすすめ出来ませんが、初心者でも利用しやすいFX会社を2~3社ほど選び複数申し込みすることで、必ず審査に通るFX会社に巡り会えます。その際、前述した申請時の入力内容を参考に申し込んでみましょう。
以下、初心者が初めて口座開設するなら申し込んでおきたいFX会社を紹介していますので、是非ご活用ください。
FXの口座開設審査に落ちやすい人の特徴
トレーダーの口コミ(例:個人投資家のブログ、Yahoo!知恵袋、投資情報サイトの口コミ)を参考にすると、FX審査に落ちやすい人の特徴は主に以下の通りです。
審査に落ちやすい人の例
- 満20歳未満の方(※)、現在「在学中」の方
- 資産や年収よりも多く、投資額を設定している方
- 申請した登録情報と本人確認書類の内容が一致しない
- 本人以外の名義で、口座開設を申し込んだ方
- 金融資産が全くない(0円に近い)方
- 各社が設ける「年齢条件」を超える高齢の方(例:80歳以上)
- 本人または家族が、金融商品取引業者の関連企業で働いている
- 日本国内に居住していない、海外から申し込んでいる方
※ただし、成年年齢が引き下げになって以降、一部業者は満18歳以上の申し込みが可能(例:みんなのFX、外為どっとコム、SBI FXトレードなど)
審査に落ちた方は、落ちやすい人の特徴を確認してみてください。そして、問題点を解決した上で、別のFX業者または証券会社に申し込むようにしましょう。入力内容を間違えた場合、修正した上で再度申し込むこともできますが、一度審査に落ちた事実は連続申し込みしない方が良いでしょう。
審査のはっきりした条件は明かされていませんが、一度落ちた業者は半年から一年以上時間を空けた上で、再度申し込まれることをおすすめします。この間、別の業者でFX取引を行っていれば、申し込みフォームに取引経験ありと記入できる上、過去の実績も認めてもらえます。
以下の記事では、FX口座の開設に必要な書類や準備について紹介しています。
FX口座開設の審査は学生や資産の無い人には厳しい
ここまで、学生や専業主婦の方、無職の方でも「資産状況や投資金額」によって口座開設できると説明しました。ただし…一部のFX業者や証券会社は「学生に厳しい」場合があります。例えば、大手証券会社、古くから証券取引を行っている業者は、未成年や学生の利用を認めていないケースが多いです。
また学生(18歳以上OKの場合)を受け入れている業者でも、資産が100万円以下の場合は、審査が通りにくい可能性が高いです。資産と投資額のバランスが大切ですが、学生の方はアルバイトできる時間が限られています。学業を優先すべき時期に「投資に没頭しすぎてはいけない」と考える業者が多いからです。
このほかにも学生が、学費などを使い込んでFXにのめり込んでしまっては大変です。こうした懸念もあり、学生の口座開設を認めない業者も多数存在しています。
18歳以上の方が申し込めるFX業者
FX業者、証券会社の多くが「満20歳以上」という年齢制限を設けているなか、「みんなのFX」「SBI FXトレード」「外為どっとコム」などでは「満18歳以上」と年齢制限を低く設定しています。
20歳未満の方でFX口座開設を申し込みたい場合は、以下の記事を参考に申請を行ってみてください。
FXの口座開設審査に通るため確認すべきこと4つ
FX口座の開設審査に通るために確認すべきことは、主に以下の4つがあります。
- 必要になる各種書類をあらかじめ準備しておく
- 年収、金融資産は偽りなく申告する
- 投資額はバランスを欠かないように注意する
- FX取引の方針は「元本確保型」以外を選択する
1~4の内容について、順番に確認していきましょう。
必要な書類をあらかじめ準備しておく
FXの口座開設審査には、写真付きの公的な「身分証明書」が必要です。また、所得税の申告漏れなどを防ぐため、マイナンバーの登録も必要になっています。
フォームの入力途中で慌てずに済むよう、必要な書類はすべて揃えた上で口座開設を申し込むようにしてください。
年収、金融資産は偽りなく申告する
年収や金融資産は正しく申告しましょう。FX業者や証券会社は一定の所得や金融資産がある方に対して、審査を通しています。
また、年収や資産が少なくとも「収入と投資額のバランス」に誤りがなければ口座開設は許可されます。
数字の間違いは無いか、再度チェック!
数字を間違えたからと言って、突っ込まれる訳ではありません。ただ、「年収と金融資産」は審査における重要な項目です。数字の部分は、間違えが無いよう正しく申告を行ってください。
投資額はバランスを欠かないように注意する
投資予定額を申告する項目では、年収の半分より少ない額を「投資額」として申告してください。
「FXはレバレッジが掛けられるので、3,000円~4,000円から始められる」といった説明もありますが、初心者の方が少額で高いレバレッジ(例:20倍~25倍)を掛けるのは少々危険です。
そのため、投資をする資金はレバレッジ2~3倍程度を想定した上で、余剰資金の中から無理のない金額で投資を行うと比較的安全です。
FX取引の方針は「元本確保型」以外を選択する
契約締結前交付書面において「FXの取引方針」を決める項目がある場合、「元本確保型」の項目だけは選択しないようにしましょう。
※各FX業者、証券会社によって呼び方は異なります
どのFX業者/証券会社においても「FX取引では元本保証されない」ことを明記しています。
外国為替証拠金取引(FX)は、少額の証拠金で、その差し入れた証拠金を上回る金額の取引を行うことができ、大きな利益が期待できる反面、通貨の価格変動によっては大きな損失が発生する可能性があります。また、その損失額は、差し入れた証拠金を上回り、不足金の差し入れが必要となる場合があります出典元:新生銀行|外国為替証拠金取引(FX)
そのため、申込者が元本保証を希望していることが分かると、「リスクを承諾していない」と見なされ、審査が否決されてしまいます。
FXのリスクについては、以下の記事が参考になります。契約を結ぶ前に、もう一度FX取引で起こりうるリスクについて理解を深めてください。
FXの口座開設審査で落ちた時の解決法は4つ!
FXの口座開設審査で落ちてしまっても、次のチャンスがあります。ここでは、FXの審査で落ちた時の解決法をまとめてみました。
- 審査で落ちた原因を解明する
- 各FX業者の年齢条件や申込条件を再度確認する
- 投資する額は所得の半分以下にする
- 別の業者で審査を申し込む
各項目について、順番に確認していきましょう。
審査で落ちた原因を解明する
審査落ちの理由が分からないまま闇雲に申し込んでも、口座開設はできません。審査に落ちやすい人の特徴などを確認した上で、まずは落ちてしまった原因を解明してください。
各FX業者の年齢条件や申込条件を再度確認する
次に、FX業者はどのような「条件」を設けているのか(申し込み説明書を)隅から隅までチェックしてみましょう。
若い方の場合、年齢条件を満たしていないことや「資産が乏しい」などの原因が多いです。またシニアの方は、年齢上限をオーバーしていないか確認を行ってください。
専業主婦の方は、貯蓄や資産がどのくらいあるのか。また配偶者の方に十分な所得や収入があるのかが「審査結果」を左右します。
投資する額は所得の半分以下にする
投資する資金は「余裕金から」出すのが基本ですが、所得以上の資産を投じ、投資をするのは危険です。FX口座の申し込みでは「所得の半分以下」を投資金として申告してください。
別の業者で審査を申し込む(審査落ちした後)
一度落ちてしまった業者は再び審査通過できる確率が低いため、しばらく申し込まないようにします。そして(本項1~3の条件を確認したあと)、落ちてしまった業者以外のところでFX口座開設の申し込みを行ってください。
1~4までの方法で、ほとんどの方が口座開設できるはずです。また、一カ所ではなく複数の業者で口座開設しておけば、資産運用のリスクやトレードのリスクは回避できます。
FXサービスでユーザーからの評価が高い業者一覧
FXサービスでユーザーからの評価が高い業者は、以下のページで詳しく紹介しています。「審査が難しいな…」と感じたら、口コミ評価が高いFX業者(または証券会社)で申し込みをしてみましょう!
まとめ
FX口座開設の審査は資産と投資金額のバランスで決まる
最後に、FXの口座開設の審査内容について、重要なポイントをまとめておきます。
- FX口座の開設には、審査が実施される
- 審査は自己申告だが、資産や投資金額のバランスが重視される
- 申し込み内容と、本人確認書類の内容に相違があれば落ちやすい
- 学生は審査が通りにくい場合がある
- 専業主婦や無職でも申し込めるが、資産と投資のバランスが重要
- 一度落ちた時には、別のFX業者で申し込むこと!
FX口座開設の審査は、資産と投資金額のバランスで決まります。余剰資金をもとにバランスの良い投資を行ってください。
また、一度審査に落ちても別のFX業者や証券会社に申し込みできるので、複数申し込んでおくと良いでしょう。
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