FXで退場になるのは大損が理由!初心者・経験者問わず退場を回避する方法を解説
この記事の目次
FXの退場とは、投資資金がゼロになり「トレードできなくなる状態」のこと。
FX初心者は実戦経験が少ないことから「強制退場」させられるケースが多いです。順調にトレードをしていると思っていたのに、突然「退場!」と言われたらビックリしますよね。
また、2020年に起こった新型コロナウイルスの影響により、急激な為替の変動が起こるとポジション管理などが追いつかず、大きな損失により退場に追い込まれるケースも増えています。
本記事では、FXではどのような時に対象になるのか「退場の原因」を解説します。また、 FX 初心者経験者問わず知っておきたい「退場にならないトレードの方法」も分かりやすく解説します。
- 初心者向け!FX口座開設診断
- 簡単!2ステップの診断で、あなたに最適なFX会社をご紹介します!
あなたの年齢は?
FXの退場とは?退場には2つのパターンがある
FXの退場には2つのパターンがあります。
- 自主的に退場するパターン
- 強制的に退場させられるパターン
それぞれ、どのような形で「退場」になるのか詳しく解説しましょう。
自主的に退場をするパターン
自主的に退場をするパターンは、投資家が「自分の意思で退場」をすることを意味します。FXに飽きた、FXに向いていないので止めたなど、さまざまな理由があるでしょう。
自主的に退場をするパターンについては、まだ「自分でコントロール」が出来る分損失は少なく済みます。また損失を抱える前に、FXを止めてしまうひとも少なくありません。
強制的に退場させられるパターン
強制的に退場させられるパターンとは、FXにて大きな損失が生じ、これ以上取引ができない状態を指します。例えば、預けていた証拠金が無くなる、資産がマイナスになりトレードが継続できない場合、強制的にトレードから退場させられます。
FXで強制退場させられる理由
- 預けていた証拠金が無くなる
- 資産がマイナスになりトレードが継続できない
- 証拠金維持率が一定数を下回る
最近の例でいうと、新型コロナウィルスの関係で各国の通貨が暴落・為替レートが大きく変動をしました。為替の変動が大きくなる(特定の通貨価値が暴落)と、ロスカットが起こりやすくたくさんの退場者が出てしまいます。
“ ドル・円、フラッシュクラッシュ以来の大幅急落-一時101円57銭
東京外国為替市場のドル・円相場は大幅に急落し、一時2016年11月以来の安値となる1ドル=101円57銭を付けた。週末にかけての新型コロナウイルスの世界的な感染拡大や原油相場の急落がリスク回避の動きを加速させた。”
こうした大きな為替の変動や、市場が緊張感のある動きをしている時には、初心者はもちろん、プロのトレーダーでも大きな損失を発生させ、退場させられることがあります。
最悪のシナリオを回避するためのロスカット
証拠金維持率が一定の水準を下回ると、ロスカット(=強制決済)が実行されます。これは、大きな損失が生じる前に取引を強制決済させ、損失が広がらないようにする安全策です。
ロスカットとは?
ロスカットとは、有効証拠金が【FX会社の設定した割合】を下回った時、強制的に取引が終了することです。
例えば、GMOクリック証券では証拠金維持率が50%を下回るとロスカット(強制決済)が行われます。
また外為どっとコムでは証拠金維持率が100%を下回るとロスカットが実行されるなど、 FX会社ごとに、それぞれロスカット基準を設けています。
このほか、ロスカットが起こる前の段階でロスカットアラートを通知する(=ロスカットの危険性を知らせる)FX会社もあります。
少額トレードでロスカットを防ぐ
FXの退場を防ぐにはロスカットを受けないよう、「少額トレード」で無理なくトレードをすることです。特に、FX初心者の方は100通貨や1,000通貨といった小さな単位でトレードを行い、退場にならないよう対策を取ってください。
少額トレードとは?
通常FXでは10,000通貨を基準にトレードが行われますが、FX会社の中には最低取引単位の小さなところがあります。少額トレードは、そのような100通貨、1,000通貨単位での取引に対応しているFX会社で少額からトレードすることです。
例えば、最小取引単位が100通貨、1,000通貨までのFX会社を利用すれば、少額でのトレードが行えるので安心です。最小取引単位の小さな少額トレードは、軍資金の少ない方や、FX初心者の方におすすめです。
50,000円などの少ない元手からFXを始めたい方は、最小取引単位の小さなFX会社を利用しましょう。
FXで退場になる理由は7つ!
記事の冒頭では、為替の変動を例に「退場」の理由を説明しましたが、「FXの退場」で最も多い理由は7つあります。
- 急激な為替の変動
- 損切りで失敗している
- レバレッジが高すぎる
- 利益確定が早すぎる
- 他人やネットの情報を過信している
- 投資スタイルが無い
- 資金管理ができていない
1~7の理由について、順に解説します。
FX退場の理由① 急激な為替の変動
急激な為替の変動が起こると損失が生じ、ロスカットによって強制退場させられる可能性があります。
例えば、2020年のコロナウイルス感染拡大を受け、各国の外国為替市場では大荒れの事態となりました(下の図を参照)。
画像出典元:2020年2月17日掲載(Bloomberg)記事より
このように荒い値動きが続くと、FX初心者はもちろん、プロのトレーダーでもポジションの管理が厳しくなります。
みなさんは、できるだけ為替の影響を受けないよう、最新のレポートやニュースには目を通し不測の事態に備えるようにしましょう。
またロスカット率が下回らないよう、証拠金維持率には余裕を持たせてください。軍資金が少ない場合は、1回あたりの投資額を少なくし損失を抑えるようにしましょう。
FX退場の理由② 損切りで失敗している
FXで退場になるのは、損切りで失敗している可能性が高いです。例えば、損切りのタイミングが上手くつかめないようではトータルで負けてしまいます。
特に、値動きが荒い時やポジション管理ができていない場合「どこで損切りしよう…」と迷っているうちに、強制ロスカットが発動することもあります。
ロスカットを受けた時には、損切りで失敗していないか、今一度確認をしてみましょう。
FX退場の理由③ レバレッジが高すぎる
FXで退場になるのは、レバレッジが高すぎる可能性があります。
レバレッジが高ければ勝ったときのリターンは大きくなります。しかし、ハイレバレッジには「損失」によって生じるマイナスのリターンが大きくなります。
レバレッジを掛ける場合には、プラスとマイナスの側面を理解しておく必要があります。
レバレッジ1倍と20倍の取引で損益比較
例えば、AさんとBさんは同じ軍資金でFXに挑戦していたとします。Aさんの軍資金は10万円レバレッジ1倍で取引をしていました。Bさんも軍資金は10万円、レバレッジ20倍で取引していたとします。
※AさんとBさんはまったく同じ条件でトレードを行っていると仮定。
Aさんは為替の急な変動により3万円の損失を出しました。Aさんは1倍のレバレッジだったので「合計3万円のマイナス」が発生しました。
Bさんも実質3万円の損失を出しましたが、レバレッジが20倍だったので、損失の額は20倍の「合計60万円のマイナス」にまで膨れ上がってしまいました…。
日本の法律では(2020年3月時点)、国内のレバレッジは最大25倍と規制(個人の場合)されていますがロスカットを受ける理由の多くは「高すぎるレバレッジ」が原因です。
FX初心者の方は「1~3倍」までのレバレッジに抑え、リスクのあるハイレバレッジは避けるようにしましょう。
FX退場の理由④ 利益確定が早すぎる
利益確定が早すぎると、リスクリワードのバランスが崩れてしまい、損失が生じた際にロスカットへと追い込まれます。
例えば、小さな利益を積み重ねてきた場合でも、利益確定のタイミングが早すぎることでトータルの損失がカバーできず、一気に利益を失い退場させられることがあります。
利益確定のタイミングには、十分注意をしましょう。ちなみに、リスク(損切り幅)1に対してリワード(利益確定の幅)3の1:3が理想的なトレードとなります。
FX退場の理由⑤ 他人やネットの情報を過信している
テレビや雑誌、ブログや動画、TwitterなどのSNSからの情報を鵜呑みにし、トレードに反映させるのは良くありません。信用性がない情報が原因でトレードに失敗し損失を抱えたとしても「100%自己責任」になります。
有益そうな情報に見えても、他人やネットの情報を過信しすぎるのは考えものです。FXで退場にならないよう「分析に活用」するのは、信用性の高い情報に限定してください。
FX退場の理由⑥ 投資スタイルが無い
投資スタイルを持っていないと、おかしなタイミングで利益を確定したり、損切りのタイミングが遅れる(または利益確定が早すぎてしまう)可能性があります。
ロスカットにならないよう、FXでは「自分なりのトレードルール」を設けてください。
例えば、利益確定や損切りの基準を決めておくことは重要です。また、1回あたりの投資額は軍資金の何パーセントにするのか。損失が全体の何パーセントを超えたら損切りをするのか決めておくと安心です。
投資金額の2%マイナスで損切りが一つの目安
FX初心者の場合は、投資金額の2%が損失となった時点で損切りをしましょう。1回あたりの投資額は、軍資金(5万円以上)の5%程度が妥当な数字です。
例えば、軍資金が10万円だとしたら1回の投資額は5,000円程度を目安に。損失については投資金の2%なので、損失が1,000円に達した時に損切りをしましょう。
自分なりのトレードルールがあれば、ポジポジ病に陥ることもなく、ロスカットになる危険性も一定以上回避できます。
そして、自動売買ツールを使う場合もトレードルールを決めておけば、スムーズに自動売買の設定が行えます。
FX退場の理由⑦ 資金管理ができていない
資金管理ができていない、ポジション管理ができていないと、強制決済が起こりやすくなります。
FXでは複数の通貨ペアに手を出す人もいますが、急激な為替の変動が起こった場合や、スワップポイントが大きく変動した場合には状況が追えなくなります。
特にFX初心者の方は、メジャーな通貨ペアに限定して取り組み、ポジションと資金管理がコントロールできるよう心がけてください。
マイナーな通貨を持つと管理がしにくいだけでなく、トレーダーが集まらず「希望をする価格」で売買でいないリスクも生じます。
退場を回避する方法
ここまでの内容をもとに、FXの退場を回避する「具体的な対策」をまとめてみました。
FX会社のロスカット基準を知る
ロスカット率は、FX会社によって異なります。FXで退場を回避するには、FX会社のロスカット基準を先に知っておきましょう。下に、代表的なFX会社のロスカット基準をまとめてみました。
代表的なFX会社のロスカット基準(一覧)
■ LION FX(ヒロセ通商)
有効証拠金が100%を下回るとロスカット
■ トライオートFX(インヴァスト証券)
・有効比率200%超で、判定間隔は約5分
・有効比率200%以下で、判定間隔は約1分
・有効比率が100%以下の場合、すべての建玉を反対売買により自動決済(ロスカット)
■ みんなのFX(トレイダーズ証券)
証拠金維持率が100%を下回るとロスカット
■ FXブロードネット
毎営業日の午前6:45(米国サマータイム期間は午前5:45)に実施。口座の預託額が必要証拠金額を満たしていない場合にロスカットを実行
■ 外為オンライン
① L25コース・L25 miniコース
有効証拠金が取引証拠金の20%を下回ると 自動的にロスカット
② L25Rコース・L25R miniコース
有効証拠金が取引証拠金の100%を下回ると 自動的にロスカット
■ FXTF(ゴールデンウェイ・ジャパン)
証拠金率判定時刻 15:30~15:35=証拠金維持率が100%以下でロスカット、時間外の場合は証拠金維持率が50%を下回るとロスカット
■ 外為どっとコム 外貨ネクストネオ
口座の有効比率(=有効評価額÷必要保証金額)が、ロスカットレベル50%~100%(10%刻みに設定可)を下回った時点でロスカットし、全ポジションを強制決済する。
■ FXプライムbyGMO
時価評価総額が使用中保証金の80%を下回ると、未決済分をすべてロスカット
■ SBI証券(SBI FXα)
証拠金維持率の50%を下回るとロスカット
■ GMOクリック証券 FXネオ
証拠金維持率の50%を下回るとロスカット
■ DMM FX
証拠金維持率の50%を下回るとロスカット
■ GMO外貨株式会社
証拠金維持率が50%を下回るとロスカット
■ SBI FXトレード
証拠金維持率の50%を下回るとロスカット
■ マネックス証券 FX PLUS
証拠金維持率が任意で設定したロスカットレベルを下回り、原則当日24時30分までに解消されない場合にロスカットが発動
※ 2020年3月時点のデータです。
FXではロスカット基準を下回らないよう、証拠金維持率は常に余裕を持たせましょう。例えば「必要な証拠金」ですが100%~150%では不十分です。
ロスカットを防ぐためには、最低でも300%~500%以上になるよう証拠金を準備してください。なお、証拠金維持率の計算方法ですが、有効証拠金を取引証拠金で割れば、以下のように算出できます。
証拠金維持率の計算方法
証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 取引証拠金
(資産合計+評価損益 ~ 出金依頼額)
FX会社の取引ツールでは、必要な証拠金維持率が自動計算できます。証拠金維持率が低下しないよう、ポジション管理や金銭管理に注意しましょう。
レバレッジを高くし過ぎない
FXで退場を回避するには、レバレッジを高くし過ぎないことです。本記事の前半で、ハイレバレッジには「リスク」が伴うことを説明しました。
レバレッジは運用効率を上げる役割がありますが、レバレッジによって(通常よりも)大きな負債を抱えるリスクがあります。
FX初心者の方はレバレッジを1倍~2倍に、最大でもレバレッジは3倍以内に抑えてトレードするようにしましょう。
自分のトレードルールをつくる
FXで退場を回避するには、自分のトレードルールをつくることです。「FX退場の理由」でも紹介しましたが、1回あたりの投資の金額を決めておきましょう。
また、損失が投資額の何割に達したら損切りをするのか、レバレッジは何倍にするのかなど。
「自分なりのトレードルール」を設定しておけば、退場の確率はグッと抑えられます。また退場だけで無く、損失を抑えるにはトレードルールが役に立ちます。
実践と勉強を繰り返す
FXで退場を回避するには、実践と勉強を繰り返すことです。経験を積むにはトレードを行い、少しずつ利益を狙いましょう。
とはいえ、デモトレードばかり繰り返していては、何も学ぶことはできません。デモトレードは実践とは異なる性質を持ち、たとえデモトレードでどんなに勝ったとしても「実践で勝てない」という方がほとんどです。
デモトレードには、実践のような緊張感がありません。お金が動かないデモトレードだけでは、FXでの結果や利益を出すことはできないのです。デモトレードは、ツールの操作性を試すのには向いていますが、FXのスキルやテクニックは身につきにくいです。
確実な結果を求める方は、できるだけ早い段階でデモトレードから実践への切り替えを済ましておきましょう。
少額トレードできるFX会社を利用する
FXで退場を回避するには、少額トレードできるFX会社を利用することです。少額トレードを行えば、失敗をしても損失のリスクは少なく抑えられます。
「いきなり実践は怖い」という方は、レバレッジを1倍にし、最低取引単位が小さなトレードを行うことで、リスクを回避して安全な状態でトレードができます。
FX退場を回避する!少額トレードでおすすめのFX会社
前項でも説明をしましたが、FX退場を回避するには最小取引単位の小さな「少額トレード」での取引がおすすめです。
ここでは、FX初心者におすすめ「少額トレードで人気のFX会社」を3社紹介します。
LION FX(ヒロセ通商)
LION FX(ヒロセ通商)の概要
最小取引単位 | 1000通貨 |
---|---|
初回最低入金額 | 10,000円 |
取引手数料 | 0円 |
主要通貨ペアのスプレッド |
ドル/円=0.2銭 ユーロ/円=0.5銭 豪ドル/円=0.7銭 ポンド/円=1.0銭 NZドル/円=1.0銭 |
※上記、スプレッドなどは2020年3月12時点の数値です。
LION FX(ヒロセ通商)の詳細は、以下のページにて詳しく解説しています。
マネーパートナーズ
マネーパートナーズの概要
最小取引単位 | 100通貨 |
---|---|
初回最低入金額 | 下限なし |
取引手数料 | 0円 |
主要通貨ペアのスプレッド |
・米ドル/円 = 0.0銭 ・ユーロ/円 = 0.0銭 ・英ポンド/円 = 0.0銭 ・豪ドル/円 = 0.0銭 ・ユーロ/米ドル = 0.1pips ※0.0銭の5通貨ペアについては8:00~翌4:00、9:00〜翌3:00 南アランド円、トルコリラ円、ユーロドル、ポンドドルについては24時間一定数量までのスプレッド その他通貨はnanoのゴールデンマネパタイム(17:00~27:00)のスプレッドです。 |
※上記、スプレッドなどは2024年7月1時点の数値です。
※0.0銭の5通貨ペアについては8:00~翌4:00、9:00〜翌3:00
南アランド円、トルコリラ円、ユーロドル、ポンドドルについては24時間一定数量までのスプレッド
その他通貨はnanoのゴールデンマネパタイム(17:00~27:00)のスプレッドです。
マネーパートナーズの詳細は、以下のページにて詳しく解説しています。
SBI FXトレード
以下、SBI FXトレードの概要をまとめてみました。
SBI FXトレードの概要
最小取引単位 | 1通貨 |
---|---|
初回最低入金額 | 下限なし |
取引手数料 | 0円 |
主要通貨ペアのスプレッド |
ドル/円=0.18銭 ユーロ/円=0.3銭 豪ドル/円=0.4銭 ポンド/円=0.69銭 NZドル/円=0.9銭 |
※上記、スプレッドなどは2020年3月12時点の数値です。
SBI FXトレードの詳細は、以下のページにて詳しく解説しています。
まとめ|退場を避けるには少額トレードがおすすめ!
今回は、FXで「退場を回避する方法」を紹介しましたが、ロスカットを防ぐには少額トレードで安全にポジション管理をすることです。
最後に「本記事の内容」をまとめてみました。
- FXの退場は自主的なもの、FX会社からのものがある
- 自主的な退場はコントロールできる分損失が少ない
- 資産がマイナスになる前にロスカット(強制決済)が実施される
- ロスカット率は証拠金維持率が一定数を下回ると発動
- FXの退場を防ぐには、少額トレードで安全に取引をすると良い
資金管理を徹底するためにも、「少額トレード」で上手にポジション管理を続けましょう。
おすすめFX業者特集
FX初心者が気になるオススメFX会社・FX口座を提供サービスで徹底比較!