FXはロスカットルールが重要!初心者でも一定以上の損失を防げる仕組み
この記事の目次
FX取引には「ロスカットルール」があるおかげで、一定以上の損失が防げます。本記事では、ロスカットの仕組みについて説明しましょう。
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ロスカットとは?
ロスカットとは、含み損が大きくなった時「更なる損失」を回避するため、自動的に「強制決済」される仕組みを指します。ある通貨を購入し、ポジションを持っていましたが「このままでは預け入れている資金以上の損失が出る!」という赤信号の段階で、ロスカットが発動されます。
ロスカットの基準
ロスカットがされる基準は、各FX業者によって異なります。例えば、証拠金維持率が20%~30%を下回ると強制決済される場合や、証拠金維持率が50%(中には100%)を切るとロスカットされるところもあります。
このように、証拠金に対して「ロスカットが行われる」比率のことを、ロスカット率やロスカットラインと呼んでいます。ポジションを持っている間は、ロスカットが行われないよう「証拠金維持率が何%なのか」常に注意し、取引を進める必要があります。
改正された「金融商品取引業等に関する内閣府令」では、ロスカットルールを法律として義務付けているほか、同法ではレバレッジ規制(個人は最大25倍、法人100倍まで)も制定・施行されました。
※ 平成21年7月3日公布、8月1日に施行。関係条例は、同法123条21号の2、21号の3を参照のこと)。
FX取引において「ロスカットルール」は必要不可欠な仕組み
FXではレバレッジを掛けることができ、トレードに失敗すると、証拠金以上の損益が発生してしまいます。こうした損失を増やさないよう、安全策として導入されたのが「ロスカットルール」です。
金融庁は「FX取引を安全なもの」とするため、ロスカットルールの設定だけでなくレバレッジへの規制を強めています。レバレッジ規制が強化される理由については、以下の記事が参考になります。
ロスカットが発動される具体例について見ておこう
例えば「1ドル=120円」の時に、10,000通貨通貨分の米ドルを買い、レバレッジ25倍でポジションを持ったとします。最低証拠金は4.8万円でしたが、25万円を証拠金として預け入れることにしました。
取引前の有効証拠金は【25万円−4.8万円=20.2万円】なので、証拠金維持率は以下の計算式で求められます。
取引前の有効証拠金
20.2万円(有効証拠金)÷4.8万円(必要証拠金)×100=420%
その後、為替が大幅に変動し1ドルが100円にまで下落しました。この場合の証拠金維持率は、以下の式で計算できます。
取引後の有効証拠金
含み損が20万円(−20円×10,000通貨)なので、
25万円(証拠金)−20万円(含み損)=5万円(有効証拠金)
有効証拠金が5万円、これを必要証拠金の40,000円(レート100円×10,000通貨÷25倍のレバレッジ)で割って100(%)を掛けると、証拠金維持率は「125%」になったことが分かります。
利用するFX業者の「ロスカットレベルが100%」だとすれば、既に危険なレベルに達していることが分かりますね。またロスカットレベルが20%~30%の場合でも、手持ちの資金を下回るのは危険なことです。
ロスカットになるよりも速い段階で、追加証拠金を入金するなどし、対策を行いましょう。
ロスカット前に発動される「マージンコール」について
ロスカットが行われる前に「このままでは危険ですよ!」と、トレーダーに事前アラートを発動するのが『マージンコール』の役目です。マージンコールは、証拠金維持率が一定の水準を下回ると、メールなどを使い「追証」を行うよう通知を行います。
この追証(おいしょう)とは「追加証拠金」のことで、証拠金維持率を一定の水準に保ち、安全に取引するための「保証金」または、追加で担保が必要になった証拠金不足の状態を追証と言います。
マージンコールの語源
マージンコール(margincall)のマージンには、もともと「余地」といった意味があります。つまり、ロスカット(=強制決済)される余地のある段階で、コール(呼ぶ/警告)することを「マージンコール」と呼んでいます。
なお、追証(追加証拠金)の役割については、以下の記事を参照してください。
ロスカット(強制決済)のデメリット
ロスカットでは強制決済が行われるため「これ以上の損失が防げる」反面、不利なレートで自動的に決済されてしまうというデメリットがあります。このため強制ロスカットを防ぐには、追加証拠金を増やすことや、早めに損切りを行うことが重要となります。
強制ロスカットを防ぐ方法は2つ! |
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☑ 追加証拠金を増やす、証拠金維持率をキープする |
☑ 素早く損切りを行う |
追加証拠金を増やし「証拠金維持率」が高ければ、マージンコールが発動することも無く、ロスカットを未然に防ぐことができます。また損失が出た時には、素早く損切りを行うことです。損切りのタイミングが早ければ、ロスカットレベルに達する前(またはマージンコール発動前)に、損失の発生が回避できます。ロスカットを防ぐには、この2つが最も有効な手段です。
ロスカットラインは業者ごとに設定が異なる
ロスカットライン(=証拠金維持率のうち、ロスカットが行われる割合)は、業者によって異なります。また、ひとつのFX業者内でも異なるルール(ロスカット率)を採用する場合があり、私たち個人投資家は「どのようなサービスを利用するのか」慎重に見極める必要があります。
FX初心者の方はできるだけ「ロスカット率」を高めに設定しておきましょう。
例えば、マージンコールを「証拠金維持率の200%」と設定したり、ロスカットラインを証拠金維持率の100%に設定しておけば、急な為替の変動にも、冷静かつ安全に対応できます。また「レバレッジ率」についても、初心者の方は2倍~3倍など「安全な倍率」に設定し、損失が生まれないよう、二重~三重にガードを固めるようにしてください。
まとめ
ロスカットルールでFX取引のリスクを無くす
最後に、ロスカットルールの役割や、ロスカットの注意点についてまとめておきます。
ロスカットまとめ |
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☑ 安全にFX取引をするため、ロスカットルールが必要 |
☑ ロスカットレベル(証拠金維持率)は、各業者によって異なる |
☑ ロスカット率は証拠金の20%~30%が相場だが、100%の場合もある |
☑ ロスカット前には、マージンコールが発動される |
☑ FX初心者は、ロスカットレベルを高めに設定すると安心 |
ロスカットは「損失を増やさない」という点で有効な仕組みです。ただ、ロスカットが起こってしまっては「損失が確定」するので、うれしいことではありません…。
みなさんはロスカット(強制決済)される前に「証拠金維持率」に注意し、安全なトレードを心掛けるようにしてください。
マージンコールの段階で問題を解消しておけば、ロスカット(強制決済)に怯える必要はありません。ぜひ、今後の「FX取引」に活かしてみてください。
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