追加証拠金とは?どのような仕組みで解消しないとどうなる?
追加証拠金(ついかしょうこきん)は、通称を「追証」と言い、FXのように証拠金取引や信用取引を行う上で必要な仕組みです。本記事では、追加証拠金の役割や追証(おいしょう)の仕方について説明します。
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追加証拠金の役割(追証/おいしょう)について
追加証拠金(ついかしょうこきん)は、通称「追証」と言います。省略した場合の読み方は「ついしょう」とは言わず「おいしょう」と読むので間違えないようにしましょう。
FX取引では、証拠金の「最大25倍」もの資金が動かせるのですが、総資産額が建玉(=取引約定後に残っている未決済分を指す、読み方は:たてぎょく)必要証拠金を下回ると、追証(おいしょう)にて「自己の証拠金を追加支払い」する必要があります。
追証の金額は、FX業者での各営業日「最終純資産額」から「最終建玉必要証拠金額」を差し引くことで求められます。
追証の計算方法
追証の金額=各営業日最終純資産額-各営業日最終建玉必要証拠金額
上の計算の答えが「マイナス」になった場合には「追加証拠金」が発生し、原則営業日内に(追証の金額を)支払い、追加証拠金を解消する必要があります。
このほか、FX取引でポジションを持つ際、レバレッジに必要な「証拠金が不足」しているのなら追証(追加証拠金)を行う必要があります。
追証、ロスカット、マージンコールの違い
FXでは、ロスカットやマージンコールといった「証拠金の損失を防ぐ仕組み」がありますが、追証(おいしょう)も呼び方が異なるだけで、ほぼ同じ意味として使われています。ただ、それぞれの役割や目的には「微妙な違い」があります。
例えば、ロスカットは証拠金の割合が20~30%(中には50%に設定するFX業者もある)を下回ると、損失を避けるために強制執行が行われる仕組みです。これに対し、マージンコールは証拠金が50%~70%(中には100%の場合も)を下回ると「危険信号」としてマージンコールが発動されます。
マージンコールがイエローカードだとしたら、ロスカットは、強制退場させられる「レッドカード」として例えられます。ここで「マージンコール、ロスカット、追証」それぞれの違いをまとめておきます。
マージンコール/ロスカット/追証の違い
マージンコール | ロスカットの一歩手前で、損失のリスクを知らせてくれる。割合は証拠金の50~70%が一般的(FX業者によって条件は異なる)。 |
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ロスカット | 証拠金維持率が一定の割合(20%~30%)を下回ると強制決済される仕組みのこと。ロスカットが行われると、不利なレートで強制決済されるので、取引上「不利」になる。 |
追証(おいしょう) | マージンコールが発動すると、追加で証拠金を入金する必要がある。追証が解消出来ない場合は、強制決済が行われる。 |
マージンコールが一度発動すると、追加で証拠金を支払う必要(⇒追証)があります。また、為替の変動で証拠金以上の率に戻ったとしても、追加証拠金を支払わなければ「強制決済」されるので注意してください。
追証を必要としない業者がある
FX業者の中には、追証を必要としないところがあります。この場合は、強制決済を避けるため「ロスカット率を下回る前」に、証拠金を追加入金しておく必要があります。FX取引を始める前に、どのような条件でロスカットが行われるのか(契約条件、コース内容など)必ず確認しておきましょう。
追加証拠金の発生や強制決済を防ぐコツ
前項にて「ロスカット=レッドカード」のような働きをすると説明しましたが、強制決済された場合には「予想外の損失」を抱えることになります。
こうした事態(=損益)を避けるためには、為替レートの変動幅や最高値(または最安値)を過去のデータから割り出し、マージンコールが発動されないよう、証拠金を一定の割合でキープしておくことです。証拠金さえキープされれば、たとえ含み損が増えたとしても、マージンコールや追証は発生しないばかりか「不利なレート」で決済されないため、抱える損失は少なく済みます。
みなさんも損失が出た時には「証拠金維持率」に注意し、マージンコールが出ないようにしてください。決済しない状態で耐え、利益が発生した状態で決済をすれば、コツコツ利益を増やすことができます。
まとめ|追加証拠金に注意し、コツコツ利益を出そう
最後に、追加証拠金(追証)の役割について、まとめておきます。
追加証拠金の仕組み |
---|
☑ 総資産額が必要証拠金を下回ると、追加で証拠金が必要になる |
☑ マージンコール発動後は、必ず追証(=追加証拠金)が必要になる |
☑ 追加証拠金を解消しなければ、強制決済(=ロスカット)されてしまう |
☑ 証拠金の維持率に注意し、マージンコールされないようにする |
☑ 証拠金にゆとりがあれば、追証無しで利益が出せる |
このように、FXトレードで利益を出すには、マージンコールを避けることです。
また損失が出ても「利益が出るレート」になるまで耐えて、良いタイミングで決済をするのが「FXで勝ち越す」最も簡単な方法です。FX初心者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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