FXや為替レートでよく見るクロス円とドルストレートの意味や仕組み
この記事の目次
FX取引では、通貨ペアのほかに「クロス円」や「ドルストレート」などの表現が使われています。本記事では「為替レート」を見る上で必ず知っておきたい「クロス円とドルストレート」の仕組みについて説明します。
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クロス円、ドルストレートとは?
「クロス円」とは、ドル以外の外貨と円の通貨ペアを指しています。ドルは国際通貨(基軸通貨)として使用されているため、ドル以外の通貨ペアを「クロス円」と呼んでいます。
クロス円|通貨ペアの一例
ユーロ/円 ポンド/円 スイスフラン/円 豪ドル/円 NZドル/円ほか
一方、基軸通貨であるドルと円の通貨ペアは「ドルストレート」と言います。ただドル円以外の「ドル+他国の通貨ペア」も全て、基軸通貨(=ドル)が絡んでいるためドルストレートと呼ばれています。
ドルストレート|通貨ペアの一例
米ドル/円 ユーロ/ドル 米ドル/スイスフラン 英ポンド/米ドル NZドル/米ドルほか
なお、米ドルと日本円の通貨ペアは「ドル/円」と呼ぶことが多いですが、他国でもNZドル、豪ドル、香港ドルなど「自国のドル」を発行する国があるため、ドルストレートの場合は「米ドル、豪ドル」のように『国名+ドル』と表記し、区別しています。
クロス円の値動きは三通貨で為替の流れが決まる
前項で「クロス円は、ドル以外の通貨ペア」と説明しましたが、クロス円のレートを求める時には、基軸通貨である米ドルを含めた「三通貨」を見る必要があります。
ユーロ/円のレートを三通貨で計算してみよう
例えば「ユーロ/円」のクロス円で取引をしたとします。この場合、円でドルを購入した後、購入したドルでユーロを買う流れになります。この流れをより簡単にまとめたのが以下の式です。
クロス円|ユーロを算出する方法
ユーロ/ドル × ドル/円=ユーロ/円
例えば、現在のレートが「1ユーロ=1.2ドル」で「1ドル=100円」だとします。上の式に当てはめ、計算をすると「1ユーロ=120円」になりますね。この式に「現在の為替レート」を入力すれば「ユーロ/円」の最新レートが求められます。
この式が使えるのは、ユーロだけに限りません。オーストラリアドル、ニュージーランドドル、スイスフランなど、他の通貨でも使えるので、ぜひ試してみてください。
クロス円は、値動きが荒い!
ユーロ/円を例に計算してみましたが「クロス円」は、常にドルの影響を受けるため、ドルストレートよりも値動きが激しくなりやすい特徴があります。
ドルストレートは二通貨で為替の流れが決まる
前項で「クロス円」の仕組みを説明しました。ドルストレートは、既に基軸通貨である「米ドル」を含んでいるため、ドルとペアになる「二通貨だけ」で為替の流れが決まります。
米ドルと他通貨での二通貨ということもあり、ドルストレートは「値動きが比較的安定」しているのが特徴です。このため「クロス円」よりも今後の流れが予測しやすく、初心者の方には利益が狙いやすい通貨ペアと言えます。
ただし、ドルスイス(USD/CHF)やポンドドル(GBP/USD)などは政治的イベントなどの際や突発的に大きな値動きをすることが多いため、低レバレッジで取り引きした方が良いでしょう。
クロス円のメリットとデメリット
ドルストレートよりも、クロス円の方が「スワップが大きい」という理由で、トレードをする方は多いです。ただ、クロス円は「三通貨」が絡んでくるため、値動きが大きく「今後の流れが予測しにくい…」といったデメリットがあります。しかし、値動きが大きいということは「得られる利益も大きくなる」と言い換えることもできます。
このあたりは、中級者~上級者でも意見が分かれるのですが、ある程度FXトレードに慣れた方で「クロス/円の値動き」が読める方であれば、クロス円でも安定して利益を出すことができます。ただ初心者の方は、できるだけ「動きが読みやすい」ドルストレートで練習を積んだ方が「安全&コツコツ利益」を残すことができるでしょう。
ドルストレートのメリットとデメリット
ドルストレートは「二通貨」の動きだけをチェックすれば良いので、今後の値動きが予測しやすく、安定した利益が狙えるというメリットがあります。
ただし、クロス円、ドルストレート、どちらも「ドルが関わってくる」のには変わりが無く、ドルが急落(または暴騰)した時には(クロス円同様)損失がでる可能性があります。どちらの場合にも備えて、リスク管理を徹底するようにしてください。
クロス円の予測で失敗しない方法
クロス円で「ユーロ/円」を扱う場合には、トレードで失敗しない方法があるのでお伝えしましょう。
既に、クロス円では「三通貨を軸に値動きを見る」と説明しました。実は「ドル/円」は値動きの少ない通貨ペアであり、各通貨の「力関係」は以下2パターンになることが多いです。
クロス円の力関係でよくあるパターン
- ユーロ > ドル = 円
- 円 = ドル > ユーロ
1つ目のパターンは、ドルと円がほぼ同じで、ユーロより値が低くなっています。2つ目のパターンでも、円とドルはほぼ同じ価値を持っていますが、ユーロより値が高くなっているのが特徴です。
1の場合は、今後ユーロ/ドル、ドル/円、ユーロ/円ともに上昇傾向になります。また2の場合はドル/円、ユーロ/円、ユーロ/ドルともに下降傾向になります。
この2パターンを覚えておけば、クロス円(特にユーロの場合は)の予測が立てやすくトレードの失敗は少なくなります。クロス円を扱われる方は、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ|FXのクロス円、ドルストレートともに、値動きを予測することが大切!
ここまで、FXのクロス円、ドルストレートの意味や仕組みについて説明をしました。最後に「FXのクロス円、ドルストレートの仕組み」をまとめておきます。
FXのクロス円、ドルストレートの仕組み |
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☑ クロス円は、米ドル(基軸通貨)を含まない通貨ペアのこと |
☑ ドルストレートは、米ドルを含む通貨ペアのこと |
☑ クロス円は「三通貨」の値動きを見る必要がある |
☑ ドルストレートは「二通貨」の動きを見るだけでOK |
☑ ドルストレートは値動きが予測しやすい |
☑ クロス円でも、特定のパターンをつかめば「値動き」が予測できる |
みなさんも、クロス円やドルストレートのメリット・デメリットを知り、ご自身に合った方法でトレードを行ってください。
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