クレジットカードの支払い遅れは1日でもNG!滞納や延滞、遅延の定義も紹介
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クレジットカードの支払いに遅れた場合、「家族にバレたり、会社に電話がかかってくるのではないか?」「クレジットカードが使えなくなるかも?」など、不安になってしまうことがあります。
もしも、クレジットカードの支払いに遅れたときは、どのような順番で督促されるのでしょうか。
実は、最初から厳しく督促されたり、一括で返済を求められることはありません。クレジットカード会社からの督促は、主に4段階に分かれています。次項で、詳しくみていくことにしましょう。
クレジットカードの支払いに遅れたらどうなる?
第1段階:滞納分の支払いを促される
一般的なお話となりますが、まずはクレジットカード会社から督促の電話がかかってきたり、督促状が自宅宛てに郵送されるケースが多いようです。その時点ですぐに返済すれば、以降は連絡が入ることはありません。
支払い完了後、今まで通りクレジットカードを利用することができます。しかし、すぐに支払いをせず、督促の電話や督促状を無視した場合は、利用停止となってしまうことがほとんどです。
遅延に関する対応が厳しいクレジットカード会社の場合、督促の電話や督促状が郵送される前に、利用停止となることもあります。
とはいえ、第1段階で利用停止になっても、このあとご紹介する第2段階に進む前に支払いをすれば、すぐにクレジットカードの利用を再開できるはずです。
第2段階:延滞が続くと個人信用情報機関に登録される
第1段階で返済をしなかった場合、第2段階の督促方法へ移行します。ようするに、延滞している事実が個人信用情報機関に登録されてしまうのです。個人信用情報機関とは、文字通り個人の信用情報を取扱っている機関のことを指します。
日本国内にある信用情報機関は、「CIC」「JICC」「全国銀行個人信用情報センター」の3カ所のみです。金融機関ごとで、どの信用情報機関に加盟しているかは様々ですが、一般的な加盟状況は以下のとおりです。
信用情報機関名 | 加盟している主な金融機関 |
---|---|
CIC | クレジットカード会社が加盟している |
JICC | 貸金業者とクレジットカード会社が加盟している |
全国銀行個人信用情報センター | 貸金業者とクレジットカード会社が加盟している 銀行などの金融機関が加盟している |
クレジットカード会社の場合、CICとJICCの両方に加盟しているケースもありますが、どちらかというとCICに加盟する金融機関が目立ちます。
なお、各金融機関は、申込み記録や利用記録、返済状況などを加盟している個人信用情報機関に報告し、その情報は共有されているものです。
クレジットカードの延滞が続いているときは、他のクレジットカード会社にも情報共有されています。
だたし延滞開始となってから、すぐに信用情報に登録されるわけではありません。滞納期間が61日以上、もしくは3ヶ月以上経過すると、延滞の事実が個人信用情報機関に記録されてしまうのです。
ブラックリストに載る前に必ず返済しましょう
このことを「ブラックリストに載る」と呼ぶことがあります。「ブラックリスト」という名簿のようなものが、実際に存在するわけではありません。
ちなみに、個人信用情報機関に記録されると、入金状況欄に「A」と記載されてします。
「A」とは、延滞したことを示す文字のことです。
期日までに支払っている場合は「$」が記載されます。1度くらい返済に遅れても、すぐに支払いをすれば「A」がつくことはほぼありません。
2回、3回と滞納が続くと、比較的すぐに「A」を付けられてしまうため気をつけましょう。
クレジットカード会社によっては、初めての滞納だったとしても、再引き落としの扱いとなった時点で、すぐに「A」を付けるケースもあるようです。もう1つ押さえておきたいのは、延滞記録が残る期間です。信用情報機関ごとで、やや異なります。
信用情報機関名 | 延滞した事実が記録される期間 |
---|---|
CIC | 契約期間中、もしくは取引終了後から5年間 |
JICC | 延滞が解消されてから1年間 |
全国銀行個人信用情報センター | 契約期間、または契約終了日から5年間 |
「A」がついてしまうと、上記の期間中は延滞の事実が残り続けます。つまり、督促が第2段階まで進むと、他のクレジットカードの利用にも支障をきたすようになるのです。
第3段階:クレジットカード会社から一括請求される
個人信用情報機関に登録されたあと、それでも滞納を続けていた場合、クレジットカード会社からの督促はかなり厳しくなっていきます。督促に応じなかった場合、最終的には強制解約となるケースが大半です。
その上で、内容証明郵便などで「残債一括返済」の案内が届きます。強制解約になると、さらに個人信用情報が傷つくため注意が必要です。なお、この段階で財産が差し押さえられるところまではいきません。あくまでも一括返済が求められるだけとなります。
第4段階:裁判所から滞納の督促連絡がくる
クレジットカード会社からの一括請求をそのまま放置した場合、裁判所から支払い督促申立書、訴状などの書類が自宅宛てに届きます。裁判所からの書類は法的な効力があるため、放置してしまった際は差し押さえとなってしまうのです。
差し押さえまでに掛る時間、猶予などは個々の状況によって異なります。最初に給料が差し押さえられ、そのあと預金や自宅といった具合に、徐々に差し押さえの範囲は広がっていくのです。
クレジットカードの支払いに遅れたらどんな悪影響があるの?
クレジットカードの支払いに遅れてしまった場合、具体的にはどのような悪影響があるのでしょうか。順番に見ていくことにしましょう。
クレジットカードの遅延損害金を支払う必要がある
まず1つ目は、延滞損害金が発生してしまうことです。ようするに、滞納したことに対する損害賠償金のような位置づけとなります。一般的な金利よりも高く設定されているケースが多く、クレジットカード会社によって様々です。
あくまでも目安ですが、遅延損害の年率の相場は、ショッピング利用が年14.6%、キャッシング利用が年20%程度となります。延滞している金額に対し、上記の延滞損害金の年率を掛けて日割計算をした金額が請求される仕組みです。
たとえば、キャッシング額5万円、延滞日数30日、遅延損害金の年率20%だった場合、遅延損害金は以下のとおりとなります。
10万円×20%÷365日×30日=1,643円
上記の金額だけをみると、大きな金額ではありませんが、延滞が長引くとかなり負担が大きくなるといえそうです。
クレジットカードの利用が制限される
クレジットカードの支払いを延滞すると、徐々に利用制限がかかるようになります。たとえば、利用範囲が返済のみに限定されてしまうなど、制限の幅はカード会社ごとで様々です。
また、あまり好ましくはない利用状況だった際は、突然「利用停止」となることも少なくありません。そのまま放置すると強制解約となるため、早めに対応したいものです。
延滞者フラグが立ってしまう
延滞者フラグとは、正常に口座振替が行われなかった際、クレジットカード会社が管理する情報に「延滞した」という記録が残ることを指します。延滞者フラグは、各クレジットカード会社が管理している情報となるため、クレジットカード会社同士が情報を共有することはありません。
注意したいのは、延滞フラグが立ってしまうと、半永久的に消えないことです。1度だけ延滞者フラグが立ったからといって、すぐに強制解約となることはありませんが、上限枠が上がりづらくなるなど、今後の利用に支障をきたすことがあります。
新規でクレジットカードを作ることができなくなる
クレジットカード会社では、審査の際に個人信用情報機関に照会をしています。その際、他社への申し込み情報、支払い状況、延滞情報、利用履歴など、すべてチェックしているのです。
前述したとおり、支払いを忘れて再引き落としとなった場合は、支払い状況の欄に「A」マークが記載されてしまいます。
また「A」マークは、最低2年間記録されることになるため、「A」マークが付いている状態で審査に通すかどうかは、クレジットカード会社ごとでさまざまです。「A」マークが2個から3個ついてしまった場合、審査に通すことは非常に難しくなります。
ちなみに、個人信用情報は、定期的に更新されているものです。2年経過すると「A」マークは消えるため、それまでは2度と延滞をしないことがポイントとなります。もしも「A」マークが消える前にクレジットカードを解約した場合、解約から5年間は「A」マークが残ったままです。
新規でクレジットカードを作る際に不利となるため、「A」マークの記録が消えるまで、カードの解約は避けましょう。
家族カードの支払いが遅れたら本会員に悪影響を及ぼす
家族カードとは、クレジットカード本会員の家族が持つクレジットカードのことを指します。原則、返済は本会員の口座から引き落とされる仕組みです。ただし、三井住友VISAカードのプラチナカードなど一部のクレジットカードのみ、本会員と引落し口座を分けることもできます。
ちなみに、家族カードの返済が滞った場合、本会員の信用情報にキズがつくことになるため注意が必要です。延滞が続くと、家族カードの利用が不可となる他、本会員のクレジットカードも利用制限が掛ってしまいます。
滞納していることが家族や勤務先にバレる可能性がある
クレジットカードの滞納をした場合、家族、勤務先に連絡が入ることはありません。つまり、早い段階で返済していれば、周囲にバレる心配はないのです。ただし、滞納した状態でしばらく放置した場合は別だといえます。
郵送物、督促の電話などがきっかけとなり、家族や職場にバレることがあるのです。特に家族の場合、督促状などがきっかけとなり、バレてしまうケースが大半となります。一方、職場の場合ですが、バレるきっかけとして多いのは、給料の差し押さえのタイミングです。
裁判所から勤務先に連絡が入り、給料の差し押さえ手続きが行われるため、そのときにバレてしまいます。もう1つ触れておきたいのは、未成年者がクレジットカードの支払いを滞納した場合です。
未成年者がカードを所有する場合は、必ず親権者の同意が必要となるため、滞納が続いていると親権者に連絡が入り、そのときにバレてしまう可能性が十分あります。
クレジットカードの支払いに遅れたときはどうしたらいい?
返済日までにクレジットカードの支払いができない場合、どうしたら良いのでしょうか。いくつかのポイントがあるため、詳しくみていくことにしましょう。
早めにクレジットカード会社に連絡をする
最も大切なポイントは、クレジットカード会社から連絡が入る前に、自分から連絡を入れることです。その際、オペレーターに相談しながら、対処法について相談してみることをおすすめします。一般的に、コンビニ支払い用紙が届く、再引き落としとなるなど、対処方法をいくつか提示されるはずです。
また、延滞することが確実に分かっているときは、返済日の1週間前までに申告をすると「分割払い」に変更してもらうことができます。支払いの回数は、クレジットカードによって異なるため、手続き前に公式Webサイトから確認しておきましょう。
クレジットカード会社からの督促連絡を無視しない
クレジットカード会社からの督促連絡を、無視しないようにしましょう。再引き落としのお知らせ、振込用紙などが送られてきたら、指示どおりに支払うことをおすすめします。
督促の電話が掛ってきた際も、素直に謝罪をしてすぐに支払う意志があることを伝えてください。オペレーターに状況を伝えれば、最適な返済方法を案内してもらえるはずです。
親族からお金を借りて返済する
親族からお金を借りることができれば、そもそもクレジットカードを滞納することはないものです。とはいえ、可能な限り相談することをおすすめします。特に10代や20代前半の若い方は、親族からお金を借りて返済する方法が一番安心です。
もしも借りることが可能な場合は、借用書を交わすようにしましょう。親族からお金を借りると、つい甘えが出てしまうものです。「借用書はいらない」といわれたとしても、作成しておいた方が無難だといえます。
借用書の形式は特に決まっていません。ネット上で配布されているテンプレートで十分ですので、いくつか使いやすそうな借用書を探しておきましょう。なお、「親族から借りるくらいなら、友達に頼んだ方がマシ」と考える方は少なくありません。
確かに親族から借りるよりも、頼みやすいという利点はありますが、友人関係に支障をきたすケースが多いためオススメしません。
他のクレジットカードのキャッシング枠を活用する
クレジットカードには、ショッピング枠とキャッシング枠があります。キャッシング枠に空きがある場合、一時的にお金を借りて返済する方法も1つです。ただし、クレジットカードのキャッシングは、金利が高く設定されています。
カードローンの金利とさほど変わらないため、短期間ですぐに返済できるときのみ活用したいサービスです。また、キャッシング枠を活用して返済をする方法は、いわば自転車操業のような状態となります。数日後に給料日があるなど、すぐに返済できるあてがあるときだけ利用するようにしましょう。
それから、クレジットカードのショッピング枠を現金化するサービスがありますが、規約違反となるため利用してはいけません。利用した場合、さらに借金が膨らんで返済が困難になっていきます。
支払いを滞納しないための対処法とは?
クレジットカードの支払いを滞納しないためには、主に2つの対処法があります。順番にみていくことにしましょう。
給料振込口座を使ってクレジットカードの支払いをする
給料が振込まれる銀行口座と、クレジットカードの引き落とし口座を分けていた場合、1つの口座にまとめるようにしましょう。そうすることで、必ず毎月引落しがかかるため、返済に遅れることはなくなります。
また、最近は口座引き落としではなく、コンビニなどから支払いができることもしばしばです。そのようなときは、支払い方法を口座振替に変更して、給料が振込まれる口座から引き落とされるようにしてください。
単純にお金が足りなくて返済できないこともありますが、うっかり返済することを忘れていたというケースは多々あります。このようなミスをなくすためにも、必ず口座振替を利用しましょう。
クレジットカードの支払日変更は可能か確認する
実際のところ、支払い日を変更できるクレジットカードはあまり多くはありません。しかし、一部のクレジットカードは、支払い日を変更できることがあります。たとえば、三井住友VISAカードでは、26日もしくは10日のいずれかに変更することができるのです。
給料日直後に支払い日を設定すれば、延滞する可能性は随分と低くなります。なお、支払い日を変更できない場合、再引き落としやコンビニ払いなど、クレジットカード会社ごとで対応は様々です。詳細は、クレジットカード会社に問い合わせて確認してください。
クレジットカードの支払いは滞納せずに自己管理しよう!
クレジットカードの支払いを滞納した場合、どのような事情があったとしても言い訳は一切通用しません。銀行システムの不具合や、大震災のときは考慮されるものの、それ以外の事情で返済できなかった場合、例外なく自己責任となるため注意しましょう。
また、クレジットカードの延滞を繰り返してしまうと、信用情報にキズがつくだけではなく、将来的に住宅ローンなどを組むことができなくなります。クレジットカードの使い過ぎには十分注意して、計画的に利用するようにしましょう。
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