JAL上級会員JALグローバルクラブ(JGC)になるには？メリットや維持について解説

最終更新日：2021/8/6

JALグローバルクラブは、日本航空（JAL）の上級会員組織の名称です。

上級会員になると空港ラウンジの無料利用や会員専用予約デスクの利用、優先搭乗、専用カウンターの利用、手荷物優先引き渡しなど、特別なサービスを利用できる権利を手に入れることができます。

しかし、JALグローバルクラブの入会基準を満たすのはとても難しく、フライトをほとんど利用しない人はまず入会することはできません。ここでは、JALグローバルクラブの特徴を中心に解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

JAL上級会員のグローバルクラブ（JGC）とは？

JALマイレージバンク（JMB）の上級会員資格

JALグローバルクラブ（JGC）というのは、厳しい入会基準を満たした人のみが加入できる上級会員組織です。

入会基準については後述しますが、JALグローバルクラブ（JGC）の入会基準を満たすためには、フライトの利用が大前提となります。

JALグローバルクラブ（JGC）の入会基準は厳しいものですが、一度入会してしまえば半永久的に資格を保持することができます。

JALグローバルクラブの会員になるとできること

では、JALグローバルクラブ（JGC）の会員になるとどのようなサービスを受けられるのかというと、主なサービスは以下のようになります。

特にフライトや空港ラウンジ関連の特典が優れているため、JALの上級会員を目指す人の多くがそうした特典を目当てにしています。

入会資格を得るまでは修行と呼ばれている

JALグローバルクラブ（JGC）の入会基準は、たまにフライトを利用するという程度ではクリアすることができません。

一度基準をクリアしてJALグローバルクラブ（JGC）の会員になれればその権利を半永久的に維持できますが、条件をクリアするためには1年間という期限内にクリアしなければなりません。

しかも条件が厳しいので、条件クリアのために1年間はとにかくフライトを利用しまくる必要があるのです、そのため、JALグローバルクラブ（JGC）入会資格を得るための期間を「修行」と言い表すこともあります。

JALグローバルクラブに入会してしまえば半永久的に維持できる

1年間の厳しい修行に耐え抜けば、晴れてJALグローバルクラブ（JGC）の会員資格を得ることができ、JALから入会案内が届きます。一度会員資格を得てしまえばもう修行の必要はなく、その権利を半永久的に保持できます。

特に会員証というものはありませんが、強いて言うなら手持ちの「JALカード」が会員証となります。

しかし、JALグローバルクラブ（JGC）の入会資格を満たすためには、『JAL CLUB-Aカード』以上のカードでなければなりません。『JAL普通カード』ではJALグローバルクラブ（JGC）の入会はできませんので注意しましょう。

JAL上級会員のグローバルクラブ会員になる方法とは？

JALカードが発行できるステータスがある

JALグローバルクラブ（JGC）の会員になるためには、「JALカード」のうち『JAL CLUB-Aカード』以上の発行が必須です。もちろん、入会資格を得てから発行するのもありですが、万が一、カードの発行ができなかった場合はこれまでの修行の努力が水泡と化してしまう恐れもあります。

事前に「JALカード」を発行しておいた方が、すでに発行済みのカードにJALグローバルクラブ（JGC）の会員資格を追加するだけなので、何かとスムーズなのは間違いありません。

もちろん、何らかのこだわりがあるなら『JAL CLUB-Aカード』以上のカードは、後からの加入でも構いませんが、少なくとも、JALマイレージバンク（JMB）の会員証だけは発行しておく必要があります。

なぜなら、JALグローバルクラブ（JGC）の資格を得るためには、何よりもJMBの会員ランクが基準を満たしていなければならないからです。ですので、「JALカード」の発行を後回しにする場合は、JALマイレージバンク（JMB）の入会だけは済ませておきましょう。

1年で50,000FOP稼ぐか50回以上搭乗する

先にご紹介したように、JGCの入会条件は「JMBサファイア」以上からとなります。その上で、次の条件を満たしていればJALから入会案内が届きます。

1. 1月～12月の間に50,000FOP（うちJALグループ便25,000FOP）以上
2. または50回以上（うちJALグループ便25回以上）搭乗しかつ15,000FOP以上
3. JAL CLUB-Aカード以上のJALカードを持てる人

以上が、JALグローバルクラブ（JGC）上級会員になるための基準です。

そもそもFLY ON POINTって何？

JALグローバルクラブ（JGC）の入会基準には、上のとおりFLY ON POINT（FOP）というポイントが重要になってきます。

FLY ON POINT（FOP）はフライトマイルとは別に付与されるポイントで、1月～12月の12ヶ月間に貯めたFLY ON POINT（FOP）と搭乗回数に応じてJALマイレージバンク（JMB）の会員ランクが決まり、会員ランクごとにお得なサービスを受けることができます。

FLY ON POINT（FOP）は、獲得したフライトマイルに対して決められた換算率を加え、それにFOPのプレゼントキャンペーンなどのボーナスマイルを足した数字が付与されます。

フライトマイル（区間マイル×積算率）×マイル換算率+プレゼントキャンペーンボーナス

例えば、積算率70%のエコノミークラスで成田～シンガポールまでフライトすると、フライトマイルは「3,312マイル×70%」で、2,318マイル（往復4,637マイル）となります。そして、FOPの換算率は以下のように決められています。

• 国内線→2倍
• 国際線・アジア/オセアニア→1.5倍
• 国際線その他→1倍

シンガポールまでならフライトマイルに1.5倍が加算されます。これにキャンペーンなどのボーナスマイルがプラスされた数字が最終的なFOPとなります。

JALカードのツアープレミアムには必ず加入する

厳しい修行を乗り越えるためには、多くのフライトを必要とします。また、同時に修行費用も相応に必要となります。どうせフライトをたくさん利用するのであれば、マイルも同時に効率よく貯めた方が絶対的にお得です。

そのために必要なのが、オプションサービスの「JALカードツアープレミアム」です。

年間維持費として2,000円+税が必要になりますが、積算率が100%に届かないフライトであってもボーナスマイルの付与で計100%にしてくれるので、マイル獲得の効率性も一気にアップします。

JALマイレージバンク（JMB）とJALグローバルクラブ（JGC）の違い

JALグローバルクラブ（JGC）の入会基準で最もややこしいのが会員ステータスの存在です。単純にJALマイレージバンク（JMB）の会員ランクだけならいいのですが、もうひとつ、JALグローバルクラブ（JGC）の会員ランクも存在しています。

それに、ワンワールドエリートステータスというものまで加わり、ハッキリ言って何がなんだか分からないという人も少なくないかもしれません。

まず、JMB会員とJGC会員の違いは、「JALカード」を持っているか持っていないかの違いです。

もう少し詳しく言うと、JALグローバルクラブ（JGC）の会員というのは、「JGCクリスタル」の段階でも一応は会員ということになります。

「JGC JALカード」が発行される上級会員は「サファイア」以上！

しかし、JGC会員の証となる会員機能付帯の「JGC JALカード」が発行されるのは「サファイア」以上でなければなりません。

JGCクリスタルであっても、JALグローバルクラブ（JGC）の一部特典を利用することは可能ですが、位置付けとしては「JGC見習い」のような感じです。

「もう少しで正式な入会資格を得られますよ」という目安のようなものです。あくまでも、「JALカード」に会員機能が付帯した「JGC JALカード」が発行されるのは「サファイア」以上です。そこからが上級会員の仲間入りという意味になります。

ただし、マイル有効期限廃止やJALファーストクラスラウンジ、ダイヤモンド・プレミアラウンジなどのように、「JMB/JGCダイヤモンド」や「JGCプレミア」など「サファイア」よりも上位の会員でなければ利用できないサービスも多々あります。

ちなみに、ワンワールドエリートステータスというのは、JALの加盟する世界的な航空アライアンス（連合）である「ワンワールド」で定められているステータスのことです。

JGCの上級会員を目指す上で直接的な影響はないので、こうした会員ステータスがあるんだという程度に見ておいてください。

JALのサービスランク一覧と各ステータス獲得の基準

クリスタルからダイヤモンドまでランク分けされているJALのサービスステータスですが、それぞれのランク条件を満たす基準は次のとおりです。

上記のうち、サファイアの基準がJALグローバルクラブ（JGC）入会基準と同じです。

JMBサファイアであればその時点で『JAL CLUB-Aカード』以上のカードに申し込めば「JGC JALカード」の発行を受けられますし、すでに『JAL CLUB-Aカード』以上のカードを持っていればJGC会員機能を付帯させることができます。つまり、「JGC JALカード」の発行資格を得られます。

ただし、JMBサファイアでも「JALカード」を発行せずにそのままJMBダイヤモンドを目指すのもありです。

サファイアもダイヤモンドもJMB会員とJGC会員で受けられるサービスは同じです。ただし、そのランクを維持するために毎年修行のような日々を送らなければランクダウンもあり得ます。

JGC会員になってしまった方が半永久的に資格を維持できますし、「JGCプレミア」という会員ランクを目指せば利用できるサービスもサファイア以上となるので、どうせならサファイアに達したらJGC会員になってしまった方がお得なのです。

JAL上級会員のグローバルクラブ会員のメリット

JGCの資格を得ればずっと上級会員でいられる

JALグローバルクラブ（JGC）会員のメリットは、厳しい修行で取得した後は、その資格をずっと維持し続けることができるという点です。

厳しい修行を1年だけ耐えることができれば、上級会員だけが利用できる特別な特典を半永久的に利用することができます。

家族カードもJGC会員になれる

本人会員と生計を同一にする家族（配偶者・両親・18歳以上の子供）であれば、厳しい修行も必要なく家族会員になることができます。基本的なサービスも本人会員と同じなので家族旅行の際にも活用できます。

JALだけじゃなくJAL所属の航空アライアンス「ワンワールド」で優待！

JALのサービスステータスは、先の表でも見たように、「JALのダイヤモンド会員＝ワンワールドのエメラルド会員」、「JALのサファイア会員＝ワンワールドのサファイア会員」という風に、JALの加盟する世界的な航空アライアンス「ワンワールド」のエリートステータスとも連動しています。

つまり、JALのサービスステータスを上げればワンワールドのエリートステータスもアップし、それに応じた特典を利用することができるようになります。

JAL上級会員になっておけば、JAL便以外のフライトであっても、ワンワールド加盟航空会社であれば上記のようなサービスを受けられます。

JAL上級会員のグローバルクラブのデメリットと注意点

JAL CLUB-Aカード以上が必須条件

JMBサファイア会員になってからでもいいのですが、できればあらかじめ『JAL CLUB-Aカード』以上の「JALカード」に申し込んでおく方が、何かとスムーズです。対象となる「JALカード」は、

• JAL CLUB-Aカード
• JAL CLUB-Aゴールドカード
• JALダイナースカード
• JALプラチナカード

以上のいずれかです。『JAL普通カード』では入会することができません。上記いずれかの「JALカード」であれば、JGC会員機能が付帯された「JGC JALカード」が発行されます。

ちなみにJGC会員になったからといって特別に年会費が発生するわけではなく、年会費はカードの年会費だけでOKです。

JAL CLUB Aカード

搭乗ボーナスマイルがアップ！国内・海外旅行保険も充実！
国際線も国内線も搭乗時のボーナスマイルの積算率が25％にアップ！

年会費	初年度：11,000円（税込） 2年目以降：11,000円（税込）
還元率	0.5%～1.0%
発行日数	約3週間

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入会条件を満たすにはFLY ONポイントや搭乗実績が必須

JALグローバルクラブ（JGC）会員を目指す場合、搭乗回数やFLY ON POINT（FOP）が必須です。どちらもフライトがメインとなりますので、ショッピングでマイルを貯める陸マイラーの人は上級会員を目指せません。

そこはやはり航空会社ですので、フライト利用があってこその上級会員となります。

上級会員を目指すなら陸マイラーよりも空マイラーの方が有利

逆に、フライトを利用してマイルを稼ぐ空マイラーであれば、上級会員になるための基準を満たせる可能性も一気に高まります。旅行や出張などで回数や距離を稼げるのであれば、上級会員を目指してみる価値は十分にあります。

取得までの費用総額は数十万円と時間と手間もかかる

上級会員を目指すにはフライトの回数をこなす必要があります。もちろん、それは全て自腹での利用となりますから、当然費用もかかってしまいます。時間があっても費用を捻出できなければ修行もままなりません。

50回の搭乗を目指すのか、50,000FOPを目指すのかによっても費用には個人差はありますが、仮に50,000FOP目指す場合はざっと見積もっても40万円前後は必要になります。

ただし、その費用さえ捻出できれば修行をしてみる価値はありますし、修行後には多くのマイルも手元に残りますので、かかった費用の半分以上はマイルで元が取れるはずです。

JALカードを解約してしまうと各種サービスが終了する

最も注意すべきは「JALカード」の解約です。解約してしまった瞬間、JGCも退会となりますので、これまでの努力も空しく一気にリセットされてしまいます。つまり、JGC会員で受けられた各種特典を利用できなくなるわけです。

せっかく苦労して手に入れたJGC会員の座を簡単に手放そうと考える人も少数派だとは思いますが

、例えば何らかの理由で「JALカード」の支払いができなくなったりすると、最悪の場合利用停止→解約ということにもなりかねません。それもそうそうあることではありませんが、万が一ということも考えた使い方も大切です。

JAL上級会員のグローバルクラブ(JGC)のまとめ

フライトを利用する人であれば、現状よりももっと上質なサービスの提供を望むものです。そんな期待に応えてくれるのがJALグローバルクラブ（JGC）の魅力です。

JALグローバルクラブ（JGC）の特徴や魅力についてお話してきましたが、別記事ではJGC会員になるための具体的な方法についてもまとめてありますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。