クレジットカードの勤務先変更を忘れた！転職時の手続きと注意点を解説

最終更新日：2024/5/13

クレジットカードは個人の信用情報や収入、職業を確認したうえで金銭的に信頼できる人物なのか判断できた人に発行されます。

そのため、クレジットカードを所有している人が転職をして職場や職業が変わった場合、手続きが必要になります。今回はその内容や注意点と、手続きしないとどうなるのかを紹介していきます。

クレジットカードの勤務先変更を忘れた場合どうなる？

結論から言ってしまうと、後述する今後のリスクはあるものの、転職をしてもクレジットカードの契約自体に特に影響はありません。

使用した分をしっかり払ってさえいれば、転職による年収の増減に関わらず今まで使えていたカードは問題なく使用することができます。

大幅に年収が下がっている場合、限度額の引き下げくらいは起きる可能性はありますが、転職したからといって急に解約されるようなことはありません。

ただ転職をした場合、クレジットカード会社に必ず連絡する必要があります。

職業が無職扱いになることがある

例えば、転職したことを伝えていなかったクレジットカード会社に、クレジットカードの利用可能枠の増額を申込みしたとします。

クレジットカード会社によっては利用可能額増枠に伴う再審査で勤務先の実態調査を行なう可能性もあります。

転職先を連絡していないため、クレジットカード会社は前の職場へ問い合わせをしますが、勤務実態がないことがわかるので職業は無職として取り扱われてしまう可能性があるのです。

個人信用情報は共有されるのでクレヒスに傷が付くこともある

このケースで不具合が発生するのは、住宅ローンや自動車ローンなどを利用したい場合や、他のクレジットカードを新規で申込みする場合です。

個人信用情報は共有されているので、クレジットカード会社に無職と判断された事実が登録されてしまい、他の金融機関やクレジットカード会社にも「この人は無職だから安定した収入がない」または、「申込内容と個人信用情報に登録されている内容に違いがあるため、申込内容が虚偽の恐れがあるのでこの人は信用できない」と判断される恐れがあります。

このようなデメリットが生じるため、転職して職場が変わったら速やかにクレジットカード会社に連絡を入れましょう。

辞職・転職した場合はクレジットカード会社への連絡する義務がある

クレジットカードを既に所有している人が何らかの理由で転職をした場合は、勤務先が変わったことをクレジットカード会社へ連絡する決まりになっています。これはクレジットカードが発行された時に渡される会員規約にも明記されているはずです。

ただし職場の変更は大きな影響が出る問題なので、慎重に行動することが大切です。もしあなたが転職をしたばかり、または転職する予定という場合に知っておきたい知識を詳しく紹介します。

転職時のクレジットカードの勤務先変更手続きの方法

まずクレジットカード裏の電話番号やインターネットから連絡する

クレジットカードの裏面に記載されているお問い合わせ窓口から転職したことを伝えるか、クレジットカード会社の公式サイトに用意されているお客様専用のマイページから連絡する方法があります。

電話の場合は受付可能時間が限られており、時間帯によってはなかなか繋がりにくい場合がありますが、インターネットから手続き可能な場合は基本的には24時間いつでも対応できるので便利です。

忙しいから後日連絡したらいいや！と対応を後回しにすると、いつの間にか連絡することを忘れてしまう可能性があるので、できれば転職してから1ヶ月以内にはクレジットカード会社に連絡するように心がけてください。

連絡しなかった場合は信用情報に傷がつく

本来の決まりであれば、転職したらすぐにクレジットカード会社へ連絡しなければいけませんが、実際には連絡しないまま放置しているケースが多いようです。

ついうっかり連絡するのを忘れていて転職してから何年も経ってしまったというケースも少なくありません。

しかし、連絡の手間を怠ることであなたの信用情報に傷がつく恐れがあるので注意が必要です。

転職後にクレジットカード会社から再審査や在籍確認はある？

クレジットカード会社に転職したことを連絡する場合に心配されるのは、新しい職場に再審査や在籍確認があるのでは？という点です。

クレジットカード会社によって異なる場合もありますが、基本的には転職の連絡を入れた段階で再審査や在籍確認は行われないと言われていますので、この点については特に心配する必要はありません。

クレジットカードの利用と返済で実績があるので、よっぽどのことがない限り、取り消しなども行われません。安定して利用していただいた方がクレジットカード会社としても良いからです。

クレヒスが悪い場合は注意が必要

ただし、以下のような状況だと再審査や新会社への在籍確認などが行われる可能性があります。

• クレジットカードの利用履歴が悪くて最近支払遅延を起こしている
• 短期間に何度も転職を繰り返している
• 転職直後にクレジットカード利用可能額の増枠を申込みしている

このような項目に該当する場合は、再審査や在籍確認が行われる場合があります。状況によってはご希望に添えないとして、クレジットカードが利用できなくなる可能性もあります。

転職直後のクレジットカード申し込みは要注意！

前の職場を辞めて現在転職活動中で新しい職場が決まっていない場合や、新しい転職先が決まったばかりという場合にクレジットカードの申込みをするのは注意が必要です。

今まで積み重ねてきた勤続年数は転職をしたことでリセットされます。前職で10年以上のキャリアがあった場合でも、転職をした時点で勤続年数がゼロに戻ってしまうので新卒の新入社員と同じような状態だと考えられます。仮に転職先が以前よりも年収がアップする職場だったとしても個人信用情報としては好印象を持たれない可能性があります。

そのため転職活動中の方や、転職をして間もない方はクレジットカードを申込みしても審査に通りにくい可能性があります。最低でも半年から1年程度は転職先で勤務実績を重ねることがスムーズに審査通過するポイントになります。

審査が緩いクレジットカードなら転職直後でも審査に通る？

クレジットカードの中には比較的審査基準が緩いと言われているものがあります。審査基準が緩いのであれば、審査で不利になる転職直後でも審査に通りやすいのでは？という意見もありますが、これはあくまでもクレジットカード会社の判断に委ねられるため一概には言えません。

例えば、前の職場を退職して現在は無職で、転職活動を頑張った結果ようやく内定をもらった段階の人が審査基準の緩いと言われているクレジットカードに申込みをした場合で考えてみましょう。

この場合はまだ転職先で仕事を始めていないため、収入を得ておらず無収入の状況です。そのためクレジットカードの申込書にも勤務先や年収に正しい内容を記載できません。

しかし内定をもらっていて数日中に仕事をすることが決まっているのであれば、勤務先欄に「内定先の会社名（内定）」と記載し、勤続年数欄に「何年何月～」と勤務予定日を記載しておけば、クレジットカード会社によってはきちんと考慮してくれて審査に通る可能性もあるでしょう。

転職をして勤続年数がゼロになった場合でも地道に信用を積み重ねることで、次のステップへ進んでワンランク上のクレジットカードへ切り替えすることもできますので、転職直後は審査基準が緩いと言われているクレジットカードを検討してみるのも一つの手です。

クレジットカードの勤務先変更まとめ

転職直後はクレジットカードの審査が通りにくくなるため、審査基準が緩いクレジットカードに申込みしてみるという選択肢もありますが、確実に審査に通るとは言えません。

万が一審査に通らなかった場合はしばらくクレジットカードが持てないと考えられるので、クレジットカードが無ければ不便に感じられます。

そのため、転職する前にクレジットカードの申込みをしておいた方が良いです。既にクレジットカードを所有しており、もう一枚他のクレジットカードを検討しているという場合も、転職する前に申込みを済ませておくことをおすすめします。