クレジットカードの無料保険(フリーケアプログラム)のからくりを紹介!安全だけど裏もある
本記事はプロモーションを含みます
一方でその補償内容ははっきり言って貧弱であり、個人情報を渡さなければならないなどのデメリットもあります。無料だからといってすぐに飛びつかず、加入するかしないかをよく検討することが大切です。
クレジットカードの無料保険(フリーケアプログラム)とは?
チューリッヒ保険の格安保険サービス
フリーケアプログラムは、クレジットカード会社と提携している保険会社(引受保険会社)が提供する無料(もしくは格安)の保険のことです。クレジットカード会社によって引受保険会社は異なりますが、多くのクレジットカード会社はチューリッヒ保険を選んでいるようです。
毎月の保険料が無料、もしくは格安だが保障も限定的
加入者(カード利用者)から見た場合、フリーケアプログラムは無料もしくは格安で入れる保険です(実際にはカード会社が保険料を負担しています)。
保険金が支払われる範囲や金額は有料のものと比べると限定的ではありますが、毎月の保険料が一切、もしくはほとんどかからないというのが大きなメリットです。一方で、後述するような難点もあります。
フリーケアプログラムの補償内容は?
現在、80以上のクレジットカード会社がフリーケアプログラムを提供していますが、その内容はどれも似たり寄ったりです。ここでは楽天カードのフリーケアプログラムを例にします。基本的な仕組みは以下のとおりです。
- 補償内容:交通事故で5日以上入院した場合、保険金3万円が支給される
- 保険料:無料(有料プランも有り)
- 保険期間:3年間(自動更新なし)
- 有料プランの内容:500円で入れる普通傷害保険
- 引受保険会社:チューリッヒ保険会社
無料のフリーケアプログラムの基本的な内容はとてもシンプルで、「交通事故で5日以上入院すると、保険金3万円が支給される」だけです。ここで言う交通事故とは、自動車事故だけではなく電車、飛行機、エレベーターやエスカレーターなどで発生したものも含みます。
無料プランの場合、当然保険料は一切かかりません。保険期間は3年で、勝手に更新されることもなく、期間が切れる際にしつこい勧誘が来ることもありません。
クレジットカード会社の無料保険が成り立つからくりは?
クレジットカード会社にも保険会社にも無料保険を提供するメリットがある
ここまで読んで「話がうますぎる。何か裏があるのでは?」と思われた方は少なくないかと思います。補償内容が貧弱とはいえ、保険料が無料のプランを引受保険会社やクレジットカード会社が提供するメリットはないようにも思えますが、実際には両者にそれぞれメリットがあります。
引受保険会社のメリット
- 加入者の個人情報が入手できる
- 無料プランであってもクレジットカード会社から保険料収入が得られる
- 有料プランを選択してもらえれば、加入者からも保険料収入が得られる
保険会社が得られる最大のメリットは、個人情報を得られることです。無料保険といえどもれっきとした保険であるため、加入者は加入の際に個人情報を引受保険会社に対して提供しなければなりません。例えば引受保険会社がチューリッヒの場合、以下のような情報を提供しなければなりません。
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 生年月日
- 性別
- 保険の種類
- 契約締結日
- 契約の状態
こうしてみると結構多くの情報を提出しなければならないことがわかります。無料保険はお金の代わりに個人情報を支払うようなものなのです。
加えて、引受保険会社は無料プランならばクレジットカード会社から、有料プランなら加入者から保険料収入が得られます。どちらにせよ損することはないのです。
クレジットカード会社のメリット
- 保険料が割安なので、負担する保険料は少なくて済む
- 有料プランの支払いがクレジットカードで行われた場合、手数料が得られる
- クレジットカードの解約を予防できる
クレジットカード会社は無料プラン加入者の保険料を肩代わりしていますが、その金額は非常に割安です。多人数で加入する上、補償内容も非常にシンプルだからです。実際のところ、加入者が3年間の間に5日以上の入院を必要とする交通事故に遭う可能性は非常に低いため、保険料が安くても十分に成り立つのです。
また、保険加入期間中はクレジットカード解約のリスクが低くなるため、長期的に手数料収入が得やすくなるというメリットもあります。無料プラン加入者の保険料を負担することになっても十分お釣りが来るのです(だからこそこうしたプログラムを提供しているとも言えます)。
クレジットカード会社の無料保険に入る価値はあるの?
無料だから保険に入っても損はしないが入る価値があるかどうかは人次第
保険に加入するかどうかは究極的にはその人次第ですが、基本的には「わざわざ入るほどのものではない」というのが正直なところです。たしかに無料ではありますが、補償内容も無料にふさわしい貧弱なものだからです。
それならばお金を払って逆に追加の保険に加入する方がよっぽどメリットがあるようです。特にクレジットカード会社が提供する追加保険は魅力的な保証内容のものが多いからです。
そもそも3年間で5日以上入院が必要な交通事故に遭う可能性が低い
交通事故総合分析センターの公表している統計資料によれば、平成29年時点での交通事故の発生状況は以下のとおりです。
- 発生件数:47万2165件
- うち死亡事故件数:3630件
- うち重傷事故件数:3万4940件
- うち軽傷事故件数:43万3595件
5日以上入院する必要がある事故となると、間違いなく重傷事故以上でしょう。
- 死者数:3694人
- 負傷者数:58万850人
- うち重傷者数:3万6895人
- うち軽傷者数;54万3955人
また、警視庁によれば、死亡・重傷・軽傷の定義は以下のとおりです。
- 「死亡」(「死者」)とは、交通事故によって、発生から24時間以内に亡くなった場合(人)をいう。
- 「重傷」(「重傷者」)とは、交通事故によって負傷し、1箇月(30日)以上の治療を要する場合(人)をいう。
- 「軽傷」(「軽傷者」)とは、交通事故によって負傷し、1箇月(30日)未満の治療を要する場合(人)をいう。
1年に交通事故で負傷する人は約58万人です。仮に、この全員が5日以上入院していると考えると、3年間で174万人が5日以上入院することになります。一方、日本の人口は約1億2700万人ですので、単純に考えて3年間の間に交通事故で5日以上入院する確率(保険金給付の条件を満たす確率)は174万人÷1億2700万人≒1.37%ということになります。
実際には全員が5日以上入院するということはまずありえず(軽症の場合は入院期間が5日未満になったり、そもそも通院だけで事足りる場合も少なくありません)、同じ人が2回以上事故に合う可能性も考えると、実際の確率は1%を大きく下回ることになるのでしょう。
もちろん、保険は「可能性が低いが、発生すれば大変なことになる出来事に備えるもの」であるため、確率が低いから入らなくていい、と一概に切り捨てることも出来ないのですが、それでもそもそも重大な交通事故の発生確率が低いという点は留意すべきポイントかと思います。
保険に加入していても、そのことを思い出せるとは限らない
交通事故に遭い、保険金給付の条件を満たしたとしても、そのことを申請しなければ保険金は受け取れません。交通事故でいろいろと混乱している時に、このことをきちんと思い出せる保証は全くありません。
「いや忘れることはないだろう」と思われるかもしれませんが、メインで加入している有料の生命保険のことは思い出せても、なんとなくで入った無料保険のことは思い出せない、なんてことはままあります。仮に交通事故に遭った時に思い出せたとしても、メインの保険の手続きをしているうちに忘れてしまうかもしれません。
無料だけど補償金額が少ない
当たり前の話ですが、無料保険は無料だけ遭って補償金額が少ないです。楽天カードの場合、保険金は3万円ということをお話しましたが、どこのクレジットカード会社でも似たようなものです。
発生確率が少なく、発生しても3万円しか受け取れない事象のためにわざわざ加入手続きや給付手続きを行う価値があるのかどうかと聞かれると正直困ってしまいます。
保険加入には個人情報を渡さなければならない
個人情報を渡す相手は大手保険会社なので心配ない、と思われるかもしれませんが、大手だから情報管理がしっかりとしているなどという保証はありません。むしろ大手のほうが管理する情報が多いぶん外部からの攻撃の対象になりやすかったり、内部に危険な人間が紛れ込みやすかったりという一面もあります。
今更個人情報を渡す相手が1つ増えたからと言って大した問題ではない、と割り切れる人ならばともかく、そうでない人にとってはこれだけでもリスクに感じられるはずです。
無料保険は有料プランもそこまでお得ではない
前述の通り、フリーケアプログラムには有料プランが設定されていることがあります。無料の補償内容は貧弱でも、有料ならばそれなりに補償は充実しているのではないか……と思われるかもしれませんが、実際のところそうでもありません。例えば、楽天カードの有料プラン(500円追加補償プラン 普通傷害保険)は以下のようになっています。
- 賠償責任保険金額:最高1億円
- 入院保険金:5500円/日
- 手術保険金額:最5万5000円万円
- 保険料:500円
普通傷害保険とは、家庭、職場、通勤、旅行などの日常的なケースで発生する怪我を補償するものです。補償内容自体は悪くないのですが、傷害保険であるため病気などに対する補償はありません。
広く備えたいなら医療保険や県民共済のほうがお得ですし、傷害保険としての補償内容も他の保険会社の傷害保険とそこまで大きく変わりありません。保険料は他の保険会社と比べるとやや安めですが、眼を見張るほど安い、というものでもありません。
傷害保険に入りたいと思っていた時にたまたまお知らせを受け取った、というのならば加入してもいいでしょうが、この連絡を待つくらいならば、早めに他の傷害保険に入ってしまうことをおすすめします。待ってる最中に事故にあっても困りますしね。
クレジットカードの無料保険に入ったほうがいい人はどんな人?
- 個人情報を渡すのが気にならない人(無料プラン)
- 少しでも良いので交通事故時の保険料を上積みしたい人(無料プラン)
- 有料でもいいので、ある程度の補償がある傷害保険を求めている人(有料プラン)
クレジットカードの無料保険には様々な難点もありますが、一方で無料で入れる保険であることもまた事実です。個人情報を渡すのが特に気にならず、少しでももらえるものはもらっておきたいと考えるのならば、加入してもいいでしょう。
無料保険を実施しているクレジットカード
年会費無料で高還元率の楽天カード
イオンでの利用がお得なイオンカード
充実の特典のJCBカード
JCBスマートフォン保険が付帯!スマホ利用者におすすめのJCBプロパーカード!年会費無料も可能
JCBスマートフォン保険が付帯する!スマホユーザーにおすすめのJCBプロパーカード!
年会費 | 初年度:オンライン入会で初年度無料(次年度以降:1,375円(税込)) 2年目以降:1,375円(税込) |
---|---|
還元率 | 0.5%~5.0% ※最大還元率はJCB PREMO(or nanacoポイント)に交換した場合 |
発行日数 | 約1週間でお届け |
【新規発行終了のお知らせ】
本カードは、2024年1月31日(水)に新規発行を終了しました。同ランクのカードとして新たに「JCB カード S」の募集を開始しています。詳しくはリンク公式サイトをご確認ください。
クレジットカード会社の無料保険のからくりまとめ
フリーケアプログラムは本当に無料で安全!
今回の記事をおさらいしましょう。
- クレジットカードを使っていると、無料保険のお知らせが届くことがある
- 無料保険は文字通り保険料無料(クレジットカード会社持ち)だが、補償内容も限定的
- 無料保険に入る場合、個人情報を渡さなければならない
- 保険期間中に交通事故に遭う可能性は非常に低い
- 有料プランはそれなりに魅力があるが、わざわざお知らせを待つほどのものでもない
クレジットカードの無料保険(フリーケアプログラム)は本当に無料で入れて安全です。
しかし無料の分、補償内容は貧弱ですし、手間や個人情報など一定のデメリットが有ることを忘れてはいけません。そこもよく検討した上で、入るか入らないかを決めましょう。
関連記事一覧
よく読まれている記事一覧
クレジットカードの選び方Card selection points
-
クレジットカードおすすめランキング!人気のクレカ最強10枚を紹介
詳細はこちら
-
ゴールドカードおすすめ比較ランキング!ステータス以上のメリットと選び方
詳細はこちら
-
審査が甘いクレジットカード!審査が緩い・通りやすいクレカ6選
詳細はこちら
-
クレジットカードをポイント還元率や交換率で調査!持っているだけでお得なのは?
詳細はこちら
-
即日発行のクレジットカードを調査!最短受取のクレカはどれ?
詳細はこちら
-
ステータス性が高いクレジットカードおすすめランキング!一目置かれる最強の1枚を紹介
詳細はこちら
-
大学生におすすめのクレジットカードを比較!メリット・デメリットまで
詳細はこちら
-
年会費無料のおすすめクレジットカード比較!メリット・デメリットと最強の無料カードも紹介
詳細はこちら
-
20代におすすめのクレジットカード比較!20代で初めてクレカを作るときのポイント
詳細はこちら
-
30代におすすめのクレジットカード5選!恥ずかしくない初めてのステータスカード
詳細はこちら
-
40代におすすめのクレジットカード選び!女性にも最適な年会費無料の1枚も
詳細はこちら
-
50代が持つべきクレジットカード5選!定年後も一生使える!おすすめの一生ものクレカ
詳細はこちら
-
ガソリンカード最強ランキング!ガソリンカードはどれがいい?おすすめカード調査
詳細はこちら
-
フリーター・アルバイト・パートでも作れる厳選クレカ5選
詳細はこちら
-
主婦におすすめのクレジットカード比較!専業主婦でも審査に通る?
詳細はこちら
-
クレジットカード最強マイルカード比較ランキング!マイルが貯まるクレカを紹介
詳細はこちら